スター・ウォーズ聖地 海老名 ファンで活気

 人気SF映画「スター・ウォーズ」シリーズの最新作「最後のジェダイ」が15日に公開となり、ファンの間で“聖地”とされる海老名市の映画館「イオンシネマ海老名」が活気づいている。シリーズ生みの親、ジョージ・ルーカス氏から日本国内の一般映画館で初めてお墨付きを受けた音響設備を誇るためだ。15日午前0時の初回上映には深夜にもかかわらず、多くの来場でにぎわった。

 聖地とされているのは同館7番スクリーン。映画をオリジナルに忠実にファンまで届けたい、とルーカス氏が1983年に創設した音響などを評価する「THX」の厳格な審査を受け、日本の一般映画館で初認定を受けた。その証しとして、93年の同館開業当初から「THX」のロゴマークの掲示が認められ、以降も年1度のチェックを合格し続けている。

 15日深夜の初回上映でも「7番」目当てのファンの姿が多くみられた。シリーズ公開1作目から40年来のファンで横浜市に住む男性(58)は「朝には都内に出勤だが、この館で見に来た」。14日に都内で先行公開を1度鑑賞し、はしごしてきたという川崎市川崎区の会社員男性(29)は「7番の音響は他と実力が違う。屋外でのシーンの臨場感や重低音が抜群にいい」と話す。

 同館の谷口晃生支配人(41)は、「公開までにアンプを入れ替え、専門家に音響の調整してもらうなど7番が最もいい環境になるよう準備してきた。やっとこの日が来たという気持ち」と晴々とした表情。初回上映後の観客を見送りながら、年末年始の観客動員に期待を膨らませていた。

 7番シアターの座席では、音響の点検時の基準とされている「J列25番」周辺の人気が高いという。問い合わせは、同館電話046(233)4444。

 ◇ 「最後のジェダイ」は県内21館で上映。銀河の独裁をもくろむファースト・オーダーとそれに抵抗するレジスタンスが戦う世界が描かれた前作「フォースの覚醒」(2015年)の続編。

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