鳥に襲われ、バットが空を飛ぶ… 今季の好珍プレー集【楽天編】

バットが手からすり抜けたペゲーロ【画像:(C)PLM】

世にも珍しいライトゴロも飛び出した今季の楽天

 プロ野球界はすっかりシーズンオフとなり、契約更改や移籍などが、目下の関心事となっている。各球団、来季の新外国人選手も続々と発表されていっており、来季に向けた編成を進めていることだろう。

 球春到来となる2月1日のキャンプインまで、あと1か月半ほど。ファンは選手たちの華麗なプレー、手に汗握る熱い試合が早くも恋しくなっているのではないだろうか。そんな中、パ・リーグオフィシャルメディア「パ・リーグTV」では、今季の興奮、爆笑を思い出させてくれる各球団の珍プレー好プレーを集めた動画を公開中。ここではパ・リーグ球団の珍プレー好プレー3傑を独断でピックアップし、紹介していきたい。ロッテ、日本ハム、オリックスに続く、今回はパ・リーグ3位の楽天だ。

【珍プレー】
(3)世にも珍しいライトゴロ…
 7月9日の西武戦でプロ野球の世界ではなかなか珍しいプレーが起きた。楽天が1点リードして迎えた5回2死一、二塁。打席に入ったウィーラーが、西武の左腕・野田から右前へ痛烈な当たりを放った。二塁走者の生還を阻止するために外野はかなりの前進守備を敷いていた。打球を捕球した外崎は素早くステップし、一塁へ送球。懸命に走ったウィーラーだったが、間に合わずに悠々とアウトとなった。

(2)“空飛ぶバット”
 9月3日のソフトバンク戦で、ペゲーロが衝撃の飛距離を見せた。とはいっても、それは打球ではなく、手からすり抜けた“バット”。初回2死、2ボール2ストライクからファールで粘っての8球目にそれは起きた。ソフトバンク和田の低めのチェンジアップにバットが空を切る。その瞬間、ペゲーロの手からバットが抜けると、大きな弧を描いた。クルクルと回転しながら、バットはヤフオクドーム一塁側内野席にかかる防球ネットを越え、ファンが座るスタンドへと飛び込んだ。あわや大惨事となりかねないアクシデントに、球場は一時騒然となった。

ペゲーロの特大弾は打球速度193.5キロ、飛距離156.4メートル

(1)鳥……
 今季の楽天の試合で、8月30日にKoboパークで行われた西武戦を外すことは出来ないだろう。この試合、8回表が終了すると、降雨のために約30分間、試合が中断。さあ、試合再開、となったところで、グラウンド上には100羽ほどの白い鳥の大群が襲来。グラウンド上を旋回するなど飛び回り、試合再開どころではなくなってしまった。あの手この手を尽くして追い払おうとしたものの、効果なく、最後はスタジアムの照明を消して飛び去るのを待つしかなかった。

【好プレー】
(3)名手による美技
 5月30日の巨人戦、5回に名手・藤田が美技を見せた。巨人・阿部が戸村のボールを捉えた打球は一、二塁間へのゴロに。右前に抜けようかという打球だったが、3度のゴールデングラブ賞受賞経験のある藤田は、大きく打球へと回り込み、芝生部分で打球をキャッチ。そのまま一塁へと送球し、アウトにした。打者が足の速くない阿部だったこともあるが、打球の速度、角度、打者の走力などを頭に入れた上での好判断によって生まれたプレーだった。

(2)魂のダイビング
 5月13日、熊本で行われたソフトバンク戦。1点ビハインドで迎えた8回1死一塁の場面で、今季大車輪の活躍を見せた福山の美技をピックアップ。1ストライクからソフトバンク高谷がバントした当たりは小フライに。投げると同時にスタートを切っていた福山は迷うことなく突進して頭から突っ込むダイビング。打球が地面にバウンドする直前でグラブに収めるスーパーキャッチだった。

(1)驚愕の超特大弾
 7月12日、ヤフオクドームで行われたソフトバンク戦でペゲーロが放った一発を、ぜひもう1度見てもらいたい。ソフトバンク松本裕のボールを捉えた打球は「グシャッ」という破壊音とともに、一直線に右翼方向へ。そのまま右翼スタンド後方に設置されているビジョンの下部を直撃。高性能弾道計測器「トラックマン」の解析で打球速度193.5キロ、飛距離156.4メートルという驚異的な数字を叩き出し、これはヤンキースのジャッジがそれまでに放っていたどの本塁打の飛距離も上回っていた。パ・リーグTVによる珍プレー好プレー動画には登場しないが、規格外の一発だっただけに、選考した。

(Full-Count編集部)

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