新日鉄住金エンジの回転圧入鋼管杭、北陸で採用

 新日鉄住金エンジニアリング(社長・藤原真一氏)は18日、回転圧入鋼管杭「NSエコパイル」が「北陸新幹線延伸工事(金沢~敦賀間)小松木場潟(南)高架橋および小松木場潟(北)高架橋」の基礎工事に採用されたと発表した。杭本数は635本、鋼材重量1万2400トンの大型案件で、受注額は公表していない。

 鉄道分野では国内初となる斜杭施工の案件で、地盤に対して斜めに杭を貫入することで地震時の水平力を踏ん張るように負担し、1基礎当たり3本必要だった杭本数を2本に削減することが可能となった。斜杭の本数は415本。同社の斜杭施工の実績は2009年以来10件以上におよぶ。

 「NSエコパイル」は鋼管の先端にらせん形状の羽根を取り付けた回転圧入鋼管杭。杭を回転させることで地盤に貫入させる低振動・低騒音・完全無排土の環境に優しい杭工法だ。また、先端羽根により大きな鉛直支持力と引抜支持力を確保できる。同社では「NSエコパイル」の今年度の受注高60億円を目指している。

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