非破壊検査品・印字装置のマークテック、北米・アジア展開を加速

 アルコニックスグループで非破壊検査製品や印字・マーキングシステムの製造・販売を手掛けるマークテック(本社・東京都大田区大森西、社長・西本圭吾氏)は海外展開を加速させる。来年から非破壊検査製品を米国でOEM販売するほか、インドとインドネシアではエアゾール製品の充填を現地化。新規エリアでの拡販を強化し、営業利益の海外比率を現状の4割から早期に5割まで高める。

 マークテックは、非破壊検査(MT・PT領域)製品で世界2位、印字・マーキング製品でも世界2位の業界トップメーカー。マザー工場の成田工場(千葉県)のほか中国、韓国、タイの3カ国に進出し、非破壊検査製品や印字・マーキング製品を製造販売している。またインドネシアには駐在員事務所を置いている。

 米国では、自動車産業向けに脱脂洗浄剤「パーツクリーナー」の販売を強化する。これまで日系商社シカゴ支店経由で現地の日系自動車メーカーに輸出販売していたが、現地調達ニーズの高まりに対応するため現地化学品メーカーとパートナー契約を締結し、OEM生産を委託する計画。早ければ来年からOEMによるマークテック製品の現地提供が可能となる見通し。

 アジアでの新規開拓もさらに加速させる。インドとインドネシアでは、材料や製品の表面検査に利用する浸透探傷剤などの現地エアゾール充填化を進め、価格競争力強化による拡販を狙う。一方、国内では、オーストリアALPINE METAL TECH社(NUMTEC)の代理店機能・アフターサービス一次対応機能を強化し、スラブやビレットなど高温領域への印字、刻印、バリ取り装置市場へ本格参入する。

 新規エリアの開拓や既存拠点での営業強化などを進め、営業利益の海外比率を早期に10ポイント増の5割まで高める計画。西本圭吾社長は「アルコニックスの海外販売網を活用し、アジア以外への展開も強化する。また国内外でM&Aも視野に入れながら、世界シェアの引き上げを目指していく」としている。

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