当てはまってるかも…あなたの「完全主義度」を診断!

完全主義的な傾向は日常生活に支障が出るようになると、心の病気としてケアが必要になります。

完全主義者にはどんなイメージがあるでしょう? 仕事に妥協が無い、納得のいくまで自分の理想を追求する、自分の流儀を他人にも押し付けてしまう、人の意見にはあまり耳を傾けない、などあると思いますが、こういう方は周囲の人から敬遠されやすいですよね。

もちろん、仕事もプライベートも充実している完全主義者もいらっしゃるでしょうが、完全主義的な性格が原因で、日常生活に支障が出てしまうようになると、心の病気としてのケアも必要になってきます。ここでは、完全主義者が陥りやすい心の病気はどのようなものか、お話ししたいと思います。

あなたの完全主義度は?

まずは、あなたの完全主義度をチェックしてみましょう。完全主義者には以下のような傾向がよく見られます。該当するものはありませんか?

1. 何かを行う時、方法や細部にこだわりすぎて、本来の目的を見失ってしまう

2. 完全さを追求する余り、作業を完了できないことがある

3. 余暇や人間関係を犠牲にしてまで、仕事に没頭してしまう

4. 倫理、道徳、規則といったことに強くこだわってしまう

5. 古くなったり、役に立たなくなったものでも、なかなか捨てられない

6. 金銭的にケチである

7. 仕事を他人に任せられない

8. 頑固で融通が利かない

もしも、4つ以上該当するなら、あなたの完全主義度は心の病気と呼べる可能性があります。

完全主義の度が過ぎたら、強迫性人格障害

上記の完全主義のチェックリストで4項目以上が該当し、なおかつ、完全主義的な性格が原因で、日常生活に大きな支障が生じている場合は、強迫性人格障害である可能性があります。

強迫性人格障害は、女性より男性に多く見られ、幼児期に厳しい躾を受けている場合に多く見られます。精神分析学の大家フロイト(1856~1939)によると、排泄がコントロールできるようになる肛門期 (1~3歳)に親から厳しい躾を受けると、几帳面、頑固、倹約といった完全主義的な性格が形成されるそうです。

強迫性人格障害では、完全主義にとらわれるあまり、融通性を欠いてしまうのが大きな問題です。単調でルーチンな仕事なら長時間でもいとわないのに、臨機応変の立ち回りが要求される仕事は難しい。何でも真に受けて、ユーモアのセンスに欠けてしまい、気軽な人間関係を持つのが困難。また、失敗を恐れる余り、なかなか決断を下せないといった事もあります。

強迫性人格障害の経過は個人差が大きく、感じの良い人になり、社会的に素晴らしい生活を送る場合もあるのですが、年齢と共に、完全主義的な症状が強くなってしまい、うつ病など他の心の病気を併発する場合もあります。

完全主義的な傾向のある人は、まずは、肩の力を抜きましょう。ストレスが強い状態では、完全主義の傾向がより強くなり、自己の能力を十分発揮するのが難しいものです。リラックスのできる完全主義者を目指しましょう。

(文:中嶋 泰憲)

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