鷹の強さの証、DeNA史上初3連発サヨナラも…2017年各球団で生まれた記録

ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】

10万号はオリックス・マレーロ、NPBからは記念の100万円

 ソフトバンクが2年ぶり8度目の日本一に輝き、幕を閉じた2017年のプロ野球。今季も各球団は143試合という長く険しい戦いを展開し、その中では数々の輝かしい記録も打ち立てられた。これまでの打者記録、投手記録に続き、今回は球史に名を残すチーム記録を回顧し、1年を振り返ってみよう。

 まず今季は、1936年から始まったNPBの歴史において、1つの節目となる記録が達成された。それがNPB通算10万号本塁打である。9月29日のロッテ戦でオリックスのクリス・マレーロがレフトスタンドに放った19号2ランが記念のアーチになった。マレーロにはNPBから100万円が贈呈された。

 本塁打で言えば、巨人が12球団で初となる球団1万号本塁打を達成。9月26日のヤクルト戦で中井大介が4回に放った本塁打が節目を飾った。また、中日は5月30日のソフトバンク戦で藤井淳志が放った本塁打が球団8500号となった。

 おそらくDeNA、広島の両ファンにとって衝撃の決着となったのは、8月22日の一戦だろう。3点差で迎えた9回無死一塁から筒香が2ランを放つと、ロペス、宮崎もソロで続き、3者連続本塁打でサヨナラ勝ち。3者連続本塁打は史上10度目のことだったが、それによるサヨナラ勝ちは史上初の出来事となった。

 DeNAはこの試合を含む8月22日~24日の広島戦に3試合連続サヨナラ勝ちを納めている。3戦連続サヨナラ勝利は15度目(セ9度目)。同一カードでの達成は史上4度目だった。また、広島が喫した3戦連続サヨナラ負けは16度目(セ4度目)だった。

2度の毎回四死球、1試合19残塁…日本ハムには不名誉な記録が

 8月5日の楽天-ロッテ戦では、ロッテの加藤翔平、楽天の茂木栄五郎がそれぞれ先頭打者本塁打を放った。両チーム初回先頭打者本塁打は13度目(パ7度目)だった。

 4月1日の広島-阪神戦では、1試合で両チーム合わせて計26四球が乱れ飛ぶ乱戦に。1試合26四球はプロ野球タイ記録で80年ぶり2度目(セ新)。日本ハムは5月21日のオリックス戦、9月29日の楽天戦で2度の毎回四死球を記録し、それは11、12度目(パ7、8度目)だった。日本ハムはさらに9月29日の楽天戦で1試合19残塁を喫し、これはプロ野球タイ記録で2014年7月15日のDeNA以来、2度目(パ新)だ。

 6月14日のソフトバンク戦で巨人は、山口俊、マシソン、カミネロのリレーで継投によるノーヒットノーランを記録。これは4度目(セ初)のことだった。阪神は5月6日の広島戦で9点差逆転勝利を記録し、これは9度目(セ4度目)のこと。さらに、それを上回ったのがヤクルト。7月26日の中日戦で10点差からの逆転勝利を収めた。10点差逆転はプロ野球タイ記録でこれが4度目(セ2度目)だった。

 日本一に輝いたソフトバンクにまつわる記録としては、まずシーズン90勝(最終的には94勝)をマーク。シーズン90勝は12度目(パ9度目)。シーズン38失策は1991年の西武と並ぶプロ野球最少タイ記録。守備率.993は同じく1991年の西武(.992)を超えるプロ野球新記録だった。

(Full-Count編集部)

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