東邦チタニウム、北九州市のニッケル粉工場が稼働 能力5割増

 東邦チタニウムは19日、若松工場(北九州市)内に建設していた電子部品向けニッケル粉の新工場が稼働したと発表した。既存の茅ケ崎工場(神奈川県茅ヶ崎市)に続く2カ所目のニッケル粉工場で、数カ月以内にフル生産を目指す。

 同日、西山佳宏社長らが出席して現地で竣工式を開いた。新工場の生産能力は月30トン。既存の茅ケ崎工場(神奈川県茅ヶ崎市)は月60トンの生産能力を備えており、生産能力は5割増の計月90トンになる。約30億円を投じ16年度から建設を進めていた。

 主に積層セラミックコンデンサ(MLCC)の内部電極向けに増産する狙い。MLCCは主にスマートフォンやIoT社会の進展に伴い足元で堅調な需要が続いている。

 ニッケル粉の生産拠点を分散させ、災害対応力を高める狙いもある。

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