海の世界を映像とバルーンで表現した「光のアクアリウム」展が、東京国際フォーラム(千代田区丸の内)の地下ロビーギャラリーで開催されています。
この展示は、東京国際フォーラムの開館20年周年記念イベント一つ。国際フォーラムのシンボルとなっているガラスの建物を巨大な水槽に見立てて、地下ロビーの壁面に海をイメージしたプロジェクションマッピングを投影、その前を巨大なイルカ型バルーンが浮遊します。
色とりどりのクジラや魚たち、水中の泡などの映像にも目を奪われますが、広い空間を優雅に泳ぎ、黄色や青色などに光るイルカのバルーンには、ワクワクさせられます。
ヘリウムガスの入ったイルカのボディーは全長6mで塩化ビニール製。ボディーの中にはLED機能やスラスターファンなどが搭載されています。
スラスターファンとはドローンなどに使われるもので、気流の変化にも強く、加速や停止、旋回や上昇、下降にも素早く対応できるとのこと。館内は常時、気流の変化があるため、このファンを搭載することで、大きなイルカを安定して浮遊させることができるそうです。
イルカは尾びれの力で前進と方向転換、胸びれの角度を変えることで上昇、下降を調節。これらの動作はコントローラーで外から操作されています。
このイベントで、イルカのバルーンを浮遊させることになったのは、今年8月に実施された、子供たちが対象のイベント「うみのいきもの総選挙」でイルカが選ばれたため。当初、東京国際フォーラムの担当者は「一般的に魚は尾を横に動かして泳ぎますが,イルカは尾を上下に振って泳ぐので制作が難しい」と考え、困ったそうです。
しかし、何とかして子供たちの夢を実現させてあげたいとの思いから、実験段階のボディーでは関節が1カ所だったところを、動きをなめらかにするため2カ所にするなど、協力会社のスタッフたちと試行錯誤しながら制作。このイルカは1回に約20分間、エレガントに泳ぐ姿をみせてくれます。
仕事や買い物帰りに、幻想的な海のイルミネーションを体験してみてはいかがでしょうか。
光のアクアリウム
会期:12月26日(火)まで
会場:東京国際フォーラム ロビーギャラリー(千代田区丸の内3-5-1)
入場無料
公演開始時間:17時30分/18時30分/19時30分/20時30分