三菱幸町跡地“争奪戦” 公募に複数企業名乗り JR九州、イズミ、大和ハウス工業など

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 三菱重工業による長崎造船所幸町工場(長崎市幸町)一帯の跡地活用策の公募に対し、JR九州(福岡市)、大型商業施設を展開するイズミ(広島市)、大手住宅メーカーの大和ハウス工業(大阪市)などがそれぞれ名乗りを上げていることが20日、関係者への取材で分かった。

 幸町工場は事業再編に伴い来年3月に空き施設となる。JR長崎駅と浦上駅の間に位置し面積は約7ヘクタール。長崎市中心部では数少ない大規模な平たん地を巡り、名だたる企業が“争奪戦”を繰り広げる構図が浮かび上がった。

 三菱重工は「住む」「働く」「楽しむ」をコンセプトに開発事業者を募集。住宅や商業、スポーツ施設などの機能を組み合わせた事業計画が複数社から提案され、来年4月下旬に開発事業者を決め、土地も売却する方針。

 このうちJR九州の青柳俊彦社長は19日、長崎新聞社などのインタビューで公募手続きに参加していることを明かした。同社は九州新幹線長崎ルートの2022年度暫定開業を見据えた長崎駅ビル拡充も計画しており「一体的な開発という意味では非常に良い組み合わせだ」と強調。商業施設やマンションなどの建設を検討対象としている点も示した。「駅ビルに必要なものと、それ以外にどういったものがあったら良いかを考えている」と述べた。

 ゆめタウン夢彩都(長崎市元船町)などを運営するイズミと、大和ハウス工業は取材に対し、公募に応じている点を認めた。ただ「詳細は話せない」「最終的な入札に参加するかは検討中」などとしている。流通大手のイオングループも取り沙汰されているが「何も答えることはない」とした。

 幸町工場周辺では県内のサッカー、ラグビー関係者らがフットボール専用競技場を建設するよう求める署名活動をした経緯がある。サッカーV・ファーレン長崎がJ1昇格を決めた最近では、市内でのサッカースタジアム建設を模索する動きもある。

 JR九州の青柳社長は自社開発の想定に「サッカースタジアムは入っていない」としながらも「(周辺に)スタジアムができれば土地の魅力が上がる。建設には大いにエールを送りたい」と語った。

三菱重工業が活用法を公募している幸町工場一帯(中央の川沿い)=長崎市幸町