MVPにDeNA23歳ルーキー、藤浪の元同級生左腕も躍進…台湾WLで輝いた日本勢

アジアウインターリーグに参加したDeNA・佐野【写真:広尾晃】

NPBイースタン選抜の優勝で幕を閉じた台湾ウインターリーグ

 台湾で行われていたアジアウインターリーグ(WL)は各17試合のリーグ戦を終了して、今年初参戦のJABA(日本野球連盟=日本社会人選抜)が1位となった。その後の順位決定戦ではNPBイースタン選抜がトーナメントを勝ち抜いて優勝した。

 リーグ戦ではJABAが11勝4敗2分で、CPBL(台湾プロ野球選抜)に0.5差をつけて首位だったが、11月16日の準決勝でNPBイースタン選抜に0-2で敗退。イースタン選抜は決勝で、KBO(韓国プロ野球選抜)を4-1で下し、優勝を飾った。

 順位決定トーナメントを含む、全試合の戦績は以下の通り。(KBO=韓国プロ野球、CPBL=台湾プロ野球、NPBE=イースタン選抜、NPBW=ウエスタン選抜 WBSC=米国&欧州混成)

1.JABA 19試12勝5敗2分 0.706 差-  打率.280 防御率1.92 
2.CPBL 19試11勝7敗1分 0.611 差2  打率.291 防御率3.20 
3.KBO 19試9勝8敗2分 0.529 差1.5  打率.254 防御率2.72 
4.NPBE 19試10勝9敗0分 0.526 差0  打率.245 防御率3.88 
5.NPBW 18試6勝11敗1分 0.353 差3  打率.241 防御率4.79 
6.WBSC 18試4勝12敗2分 0.250 差1.5  打率.249 防御率6.00 

 順位決定戦トーナメントで敗れたとはいえ、JABAの健闘が光る。イースタン選抜は順位決定トーナメントで連勝し、昨年に続き連覇となった。

〇打撃10傑

1 王威晨(CPBL)19試68打27安0本11点0盗 打率.397
2 佐野恵太(NPBE)19試64打25安5本18点1盗 打率.391
3 梁家榮(CPBL)18試63打23安0本15点0盗 打率.365
4 林立(CPBL)13試53打19安0本8点2盗 打率.358
5 フェリーニ(WBSC)16試50打17安0本3点0盗 打率.340
6 金永煥(KBO)18試71打23安0本11点3盗 打率.324
7 渡辺勝(NPBW)16試62打20安2本11点11盗 打率.323
8 ロッセリ (WBSC)17試60打19安2本8点0盗 打率.317
9 松原聖弥(NPBE)19試61打19安0本6点5盗 打率.311
9 洪昌基(KBO)19試61打19安1本6点2盗 打率.311

 9試合目まで東京ガスの笹川晃平が3冠王の活躍を見せたが、笹川はその後出場せず。本塁打王、打点王はイースタン選抜、DeNAの佐野恵太。盗塁王はウエスタン選抜、中日の渡辺勝だった。

大阪桐蔭で藤浪とチームメイトだった平尾奎太も活躍

〇投手10傑

1 洪性民(KBO)5試2勝1敗20.1回 防御率0.44
2 平尾奎太(JABA)6試2勝0敗20回 防御率0.90
3 裴宰煥(KBO)4試1勝0敗19.2回 防御率0.92
4 黄子鵬(CPBL)4試2勝1敗25回 防御率1.08
5 堀誠(JABA)4試2勝1敗24回 防御率1.12
6 ゴーベア(WBSC)4試2勝1敗21.2回 防御率1.25
7 朴峻杓(KBO)4試3勝0敗27回 防御率1.33
8 岡野祐一郎(JABA)5試1勝0敗28回 防御率1.93
9 李大恩(KBO)4試2勝1敗21.2回 防御率2.08
10 キンボロウィック(WBSC)4試1勝1敗21.1回 防御率2.53

 日本勢ではJABA勢の活躍が目立つ。平尾奎太は、大阪桐蔭高時代は現阪神の藤浪晋太郎の控え投手。同志社大を経てHonda鈴鹿。188センチの大型左腕だ。

 奪三振はJABA、東芝の岡野祐一郎が38で1位だった。MVPには、優勝したイースタン選抜、DeNAの23歳・佐野恵太が選出された。

 11月25日から3週間にわたって行われたアジアウインターリーグ。平均気温20度の温暖な環境で、選手は多くの経験を積んだ。毎年、参加者からブレークする選手を輩出しているが、来年は誰が台頭するだろうか。

(Full-Count編集部)

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