日立建機の平野耕太郎社長は20日、鉄鋼新聞社などとの共同会見で、マイニング向けの鉱山機械需要は来年も増加基調が続くとの見通しを明らかにした。
日立建機は今年度のマイニング機械(100トン以上の超大型ショベルと150トン以上のダンプトラック)需要は前年比40%増と見込んでいる。平野社長は「今の受注状況から見ると、来年もプラスと見ている」と指摘。鉱山の稼働率が上がり部品・サービス分野が好調なほか、新車需要も増えているという。
新車では「特に120トン級のショベルが売れており、より大型の250トンや300トンも少しずつ増えている。ダンプトラックでも350トン級が豪州から引き合いが出てきている」(平野社長)。
マイニング分野では1年前に買収した米国のH―Eパーツとの相乗効果も発揮していく。これまで同社はアフリカ市場が手薄だったが、ザンビアやモザンビークに拠点を持つ日立建機と組むことで来春にも南部アフリカでの共同展開開始。4月に買収した豪州の鋳造部品大手、ブラッドケンとも「我々のサプライヤーを活用し、来年中に相互供給部品を造りたい」(同)考え。