マリナーズとエンゼルスは同じアメリカンリーグ西地区に属する
マリナーズ残留が決まった岩隈久志投手が、エンゼルス移籍の決まった大谷翔平投手との対戦を心待ちにしている。ポスティングシステムを利用してメジャー挑戦を決断、ほぼメジャー全球団が参戦した争奪戦の末に、大谷はDH制のあるア・リーグ西地区に属するエンゼルスへの移籍を決めた。
そのエンゼルスと同地区でしのぎを削るのが、今季ワールドシリーズを制したアストロズ、アスレチックス、レンジャーズ、そして、岩隈がマイナー契約で残留することが決まったマリナーズだ。結果的には、大谷はエンゼルス移籍を決断したものの、マリナーズはレンジャーズとともに最終面談に残った7球団にも入っており、米メディアからも移籍先の有力候補と目されていた。
今季、右肩の故障に苦しみ、9月27日には同箇所の手術を受けた岩隈は一旦、マリナーズからFAとなったものの、マイナー契約でのオファーを受け、11月下旬に残留が決定。その後、12月9日に大谷のエンゼルス移籍が決まった。これにより、大谷と岩隈が、ともにア・リーグ西地区でプレーすることになった。
現在右肩手術からのリハビリ中の岩隈、復帰は来季開幕後となる見込み
現在、右肩のリハビリ中で復帰は開幕後となる見込みの岩隈だが、今月17日に自身が監修するトレーニング施設「IWA ACADEMY」で行なった、リトルリーグ小学4、5年生の全国大会「MLBカップ」で優勝した武蔵府中リトルを対象とした野球教室の際に大谷についてもコメント。「すごく楽しみですね。日本でも1番いい選手だというのは知っていましたし、同じ地区になるので対戦することもあると思う。打者として対戦することもあるでしょうし、投げ合うこともあるでしょうし、どっちにしても楽しみですよね」と語った。
そして、投手、野手の二刀流でメジャーに挑戦する大谷のチャレンジに、岩隈はエールも送った。
「どちらもいい能力を持った選手ですし、二刀流を続けていってほしいなと思います。(選手から見ても)もちろん楽しみですよ。それも二刀流ですから、二刀流を成功させて欲しい。今まで誰もやったことのないことなので、それに挑戦し続ける彼は素晴らしいと思う。まだメジャーという舞台はこれからなので、ものすごく期待しています」
対戦が実現するためには、大谷が結果を残し、岩隈は右肩の手術からメジャー復帰を果たす必要がある。地区優勝を争うライバルチームであるマリナーズとエンゼルス。果たして、新たな日本人対決の実現はいつになるだろうか。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)