【ご当地パン】超ザクザク!九州発「マンハッタン」は唯一無二のドーナツ

九州のご当地パン「マンハッタン」って知ってる?ザクザクのドーナツにチョコレートをかけた、40年以上愛される人気の地元パン。その味は山崎製パンの「ローズネットクッキー」に例えられることが多い……ということで比べてみました!どちらも長く愛されるロングセラー。でもやっぱりマンハッタンは、他では決して味わえないおいしさでした。

©チイキイロ

こんにちは、あまいもの担当のこむぎこです。突然ですが、質問です。

「マンハッタンって知ってます?」

「懐かしい!」とか「え、あのチョコがかかったやつのこと?」と思った方は、おそらく九州地方になじみのある方。
きっと「マンハッタン?アメリカの街じゃないの?」と思った方の方が多いでしょうね。お恥ずかしながらわたくしもそのひとりでした。

(マンハッタン?)

では「ローズネットクッキー」はご存知でしょうか。こちらは聞き覚えのある方も多いのでは?もう何年も前から発売されているヤマザキ製パン株式会社の超ロングセラー商品です。「学生の頃よく食べた!」という方も多いはず。 そう、「マンハッタン」は九州地方とごく一部の関西圏で販売されているご当地パンの商品名。簡単に言えば「オールドファッション」や「ローズネットクッキー」のような硬めのドーナツにチョコレートがコーティングされた菓子パンです。

(写真はオールドファッションドーナツです)

先日懐かしパンの話の中で、九州出身の友人が突如として「マンハッタン」の名前を切り出し、その場にいた一同がキョトンとさせてしまったというちょっとしたツワモノ。
これはあまいもの担当として、ぜひ調査せねば!ということで今回の企画を立ち上げた次第です。

九州のご当地パン『マンハッタン』ってどんなパン?

調べてみると、このパンを知らない人にそのおいしさや味を説明するために、頻繁に例に出されるのが『ローズネットクッキー』。ならばよりわかりやすくお伝えするために、編集部で試してみることはただひとつです!『マンハッタン』と『ローズネットクッキー』を食べ比べてみようではありませんか。

(左:九州の地元パン『マンハッタン』、右:定番『ローズネットクッキー』)

今回は、入れ知恵の張本人である友人に協力してもらい、なんなくウワサの『マンハッタン』を入手。福岡県・株式会社リョーユーパンで作られています。

■リョーユーパンの『マンハッタン』

ちょっぴりオールドアメリカンでレトロな雰囲気のパッケージがかわいいですね。このパッケージも発売当初からほとんど変わっていないのだとか。マンハッタンが発売されたのは1974年。広報担当の菊池さんによると、ニューヨークのマンハッタンの街で見つけたドーナツを参考に開発した商品だから、地名をとって『マンハッタン』と名付けられたようです。

なんとこのマンハッタン、九州のご当地パンとして人気グルメ漫画「クッキングパパ」第61巻でも紹介されているんです。
(詳しくはリョーユーパンさんのHPで紹介されています)

ローズネットクッキーのパッケージは……そうそう!こんなのでした。

懐かしさで思わず笑顔になります。
では早速、比べていきましょう!まずは見た目から。

(オープン!)

コーティングされているものこそ異なりますが、どちらも凹凸のある生地がぐるっと二重に巻かれています。

(これがウワサのマンハッタン)
(懐かしのローズネットクッキー)

形は、マンハッタンは楕円、ローズネットクッキーはまんまるです。ローズネットクッキーはその名の通り、「ローズ=バラ」がモチーフになっていてます。
ちなみに色は、マンハッタンの方がこんがりとしっかり濃いめの色に仕上がっていますね。

■マンハッタンVSローズネットクッキー【硬さ編】

続いてもっとも特徴的とも言える"カッチリとした硬さ"をチェック。今回はどちらも凹凸のでっぱった部分を指で押して、感触で硬さを比べてみました。

ほんの少しですがマンハッタンの方が硬めな印象。グッと力を加えると、ややしなるローズネットクッキーに対して、マンハッタンはなかなか頑固な硬さ。ほおほお、これはなかなかこの先が楽しみ。

■マンハッタンVSローズネットクッキー【太さ編】

ではお次に太さを測定。最初に見たように、細く伸ばした生地をぐるっと巻き込んだ2つのドーナツ。生地の太さはどう違うのでしょうか。

今回は生地の境目がわかりやすいよう、裏返して測定しました。マンハッタンの生地は約2.0cm。

ローズネットクッキーは約2.5cmという結果に。この5mmの太さの違いが、今後の食感や味の違いにも影響してきそうです。

■マンハッタンVSローズネットクッキー【断面編】

早く味を……といきたいところですがもう少々お付き合いください。断面をチェック!

断面の見た目は、どちらもみっちりと生地がつまって一見大きな違いははなさそう。ただしこちらも、包丁をいれるときの感触に違いが。

マンハッタンの方がより強くガリガリと包丁を押しこまなければ切ることができず、そうですね……野菜で言うと、柔らかめのかぼちゃを切るくらいの印象。

対してローズネットクッキーはサックリと切ることができ、感覚的には大根を切るような感じでしょうか。

■マンハッタンVSローズネットクッキー【甘さ編】

ではお待たせしました。いよいよ味を比べていきます!マンハッタンには、コーティングがない部分もありますが、平等を期すために今回はチョコレートとシュガー、どちらもコーティングされているところを食べてみます。

(いざ、実食!)

わたくし個人の意見に依存するのもなんなので、編集部員とともにチェック。まずはマンハッタンから。

クッキードーナツにチョコレートがかかっている……よっぽど甘いのだろう、と思いきやこれが意外や意外。通常の菓子パンと比べても控えめだと感じるほど、非常に上品な甘さ。こんがり揚げられた香ばしさが、ややほろ苦さを加えてくれているのかも。

ローズネットクッキーはご存知の通り、割としっかりとした甘さのあるドーナツ。「懐かしい~。」「甘いけどこれがいいんだよね」とおいしくいただきました。

ということで全員一致で甘さは、マンハッタン<ローズネットクッキーという結果に。

■マンハッタンVSローズネットクッキー【食感・かたさ編】

もっとも気になっていた食感の違いは、噛む瞬間の"表面の硬さ"と、噛んでいる間の"しっとり感"の2パターンで比較。

(※画像はイメージです)

カットした時の包丁の通り具合、最初の指の感触の通り、やはりマンハッタンの方がカッチリとした硬さがあります。ローズネットクッキーも、表面がシュガーコーティングされていますが、歯切れはよくサクッと歯が入っていく感じ。

■マンハッタンVSローズネットクッキー【食感・しっとり感編】

一方、食べている間のしっとり感はと言うと、生地の太さがある分ローズネットクッキーの方が"ドーナツ"らしい食感が味わえます。

(※画像はイメージです)

噛んでいる間も"ザクザク"・"ゴリゴリ"と口の中で音が聞こえるほど最後までしっかりした硬さがあるマンハッタンに対し、ローズネットクッキーはほろほろとほどけていくような印象。
しっとり感はローズネットクッキーに軍配

■マンハッタンVSローズネットクッキー【まとめ】

結果をまとめてみると、以下の通り。

全体的に、マンハッタンの方が一生懸命"噛んで食べる"という印象で食べ応えがあり、甘さも控えめなので食事をしている気分。確かに、ここまでしっかりとした硬さのあるドーナツ・菓子パンって食べたことないかも!と編集部一同で絶賛。ローズネットクッキーの方がほどよいしっとり感としっかりとした甘さがある分、より"スイーツ"なドーナツとして楽しめます。

巷では似ていると言われているふたつのドーナツですが、似て非なるもの。やはりロングセラー商品にはどちらも唯一無二のおいしさがあるのですね。

九州のご当地パン『マンハッタン』を食べてみたい

かつてはあまりの人気に、学校の購買ではすぐに売切れ"幻のパン"なんて呼ばれていた学校もあるという『マンハッタン』。2013年にはアーモンドクランチをトッピングした『アーモンドクランチマンハッタン』が、発売から40年を迎えた2014年には高級路線の『マンハッタンプレミアム』が発売され、九州のみなさんに広く愛されてきました。
これまでになんと50種類以上ものマンハッタンが世の中に出回ったんですって!今年も12月には、季節限定の「あまおう苺のマンハッタン」や「ホワイトマンハッタン」が予定されているようですよ!

(これまでに販売されたマンハッタン 一部)

ただしこのマンハッタン、残念ながら九州地方(とごく一部の関西圏)以外での販売はされておらず、お取り寄せもできません。「世界のパン ヤマザキ」が作る超ロングセラー商品にも劣らない、九州だけでほそぼそとそれでいて熱狂的に愛され続けるリョーユーパンの「マンハッタン」。手に入れるには九州へ出かけるしかなさそうです。(※販売エリア:九州一円(沖縄を除く)、中国エリア・四国一部、関西一部)

来年1月からのNHK大河ドラマ「西郷どん」に向けて盛り上がる鹿児島を始め、佐賀県の「唐津くんち」、長崎の冬の風物詩「長崎ランタンフェスティバル」など、魅力いっぱいの秋・冬の九州。
"ちょっとしたきっかけ"が思わぬステキな出会い・思い出になることも。この冬はぜひ「マンハッタン」をきっかけに、九州へ出かけてみるのも良いかもしれませんよ。

おまけ:ローズネットクッキーをマンハッタンの食感に近付けてみる

最後にちょこっとおまけ。ローズネットクッキーを少しでもマンハッタンの食感に近付けられないかといろいろ試してみました。レンジでチンしてみたり、トーストしてみたり……その結果……

ラップをかけずに30分ほど冷蔵庫で冷やしたものがもっとも近い食感に。あのザクザク感が恋しいマンハッタンファンの皆さん、ほんの少しだけ、故郷・九州を感じられるかもしれません。

マンハッタン
(株式会社リョーユーパン)
http://www.ryoyupan.co.jp/manhattan.html

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