車いすランナーでパラリンピックに4大会連続で出場した副島正純選手(47)が21日、長崎県佐世保市竹辺町の県立佐世保特別支援学校で講演。競技人生を振り返り「やりたいことを頑張ることで自分の居場所を見つけられる」と、夢を追うことの大切さを伝えた。
副島選手は23歳のとき、家業の鉄工所で300キロの鉄板の下敷きになり下半身不随になった。入院中に車いすスポーツに出合い、2000年から車いす陸上の選手として本格的に活動。国内外の大会で活躍した。
副島選手は事故後、「人にお願いをしやすいようにおとなしく生きなければならない」と考えた経験を紹介。だが車いす陸上に向き合い、さまざまな人に応援してもらえるようになったことで「自分らしく格好よく生きていいと自信をもらった」と明かした。「本当に好きなことを頑張ることで環境が変わる。人生を楽しんで」と呼び掛けた。
講演は県の事業の一環で児童や生徒約140人が参加。競技用車いすの体験もあり、子どもたちは副島選手に伴走してもらい夢中で操作に挑戦した。