ケー・ブラッシュ商会のホットスタンプ鋼板用の加熱炉、国内車部品メーカーに拡販

 産業機械の輸入販売業を営むケー・ブラッシュ商会(本社・東京都中央区)は、国内の自動車向けホットスタンプ鋼板需要の高まりに対応し、自動車部品メーカー向けとなるホットスタンプ鋼板用の加熱炉を拡販する。耐久性や生産性に優れるオーストリア社製の加熱炉を代理販売するもので、メンテナンス費を大幅低減できる利点などをアピールして受注を広げたい考え。

 同社が扱うのは工業炉大手エブナーのホットスタンプ鋼板用加熱炉「HOT PHASE(ホットフェーズ)」。これまで欧州や日系の車部品メーカーなどに25基の採用実績がある。従来タイプに比べ搬送ローラーの耐久性が高い上、断熱材の損耗を防げる構造を採用しており、メンテ費を最大で約3分の1に低減できる。

 「テーラーテンパリング(局部焼き入れ)」と呼ばれる最新技術にも対応。1枚のホットスタンプ鋼板を高温部と低温部の2つの温度領域に炉内でつくり分けることが可能で、高強度部と低強度部を持つ車部品を効率的に生産できる。

 エブナーは現在、ホットスタンプ用のアルミ板向けとなる加熱炉も開発中。近く市場投入する見通しだ。この加熱炉についてもケー・ブラッシュ商会が日本市場で代理販売する。

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