宿泊キャンセル50件超 長崎県五島市 九州商船ストライキ影響報告

 長崎県五島市は28日、県内離島航路を運航する九州商船(長崎市)の船がストライキで全便欠航した25日以降、市内で50件超の宿泊キャンセルがあったことなどを明らかにした。

 市議会交通網整備対策特別委員会で商工雇用政策課が説明した。ストがあった25日の福江-長崎航路のジェットフォイルには約330人の予約(奈良尾港での乗降除く)があったことや、予約不要の同航路のフェリーは前年同日に約550人が利用したことも報告。一方、ストを受け五島産業汽船(新上五島町)が運航した同航路の臨時便の福江港と長崎港の乗降者は計約220人だったと伝えた。

 委員たちは、物流や土産品の売り上げなどを含めて「目に見えないストの影響は計り知れない」と指摘。旧福江市や県などの意見を踏まえて国が2000年に定めた運航基準により、現在まで事実上九商しか旅客船運航に参入できていない同航路の在り方を、委員会で今後慎重に検証することも確認した。

© 株式会社長崎新聞社