認知症カフェ 念願の“居場所” 諫早のボランティアグループ 多良見で定期開催

 認知症の人や家族を地域で支え合う活動に取り組む諫早市のボランティアグループ「オレンジほっとカフェ諫早」(長郷徳子代表、34人)は今月、同市多良見町のビルでカフェの定期開催を始めた。これまで市内各地のスペースを利用していたが、活動開始から3年を前に、念願の“居場所”が誕生した。

 同カフェは、認知症の人が安心して暮らせる町を目指して、2015年3月に設立。同年5月から月1~2回、市内の住宅会社などを借り受け、専門医による個別相談や講話、音楽療法、脳トレなどを通し、参加者との交流を深めている。物忘れなどの症状がある人の早期受診につなげる成果を上げるほか、認知症の人への接し方を学び合う場になっている。

 念願の“居場所”は、同町中里の国道34号沿いの森ビル2階。三方の窓から温かな光が差し込み、参加者約20人がテーブルを囲んだ。得意の詩吟を歌ったり、スタッフが演奏する三味線に合わせて懐かしい歌を歌ったりした。

 これまで開いていた場所でのカフェも継続するが、同ビルでは月2~3回の定期開催を予定。長郷代表は「開催する週や曜日の固定が可能となり、参加者に周知しやすくなる。より多くの参加を通して、地域で支え合う横の広がりができたら」と話す。

 同ビルでは1月18、29日いずれも午後1時~3時。同グループはスタッフも募集中。長郷代表(電090・3738・1381)。

念願の“居場所”が誕生し、歌を歌いながら交流する参加者=諫早市多良見町

© 株式会社長崎新聞社