屈辱13連敗、阿部2000本、山口俊騒動、村田戦力外…巨人2017年10大ニュース

WBCでも活躍した巨人・菅野【写真:Getty Images】

クライマックスシリーズ進出を逃したのは球団史上初

 11年ぶりBクラスとなる4位に沈んだ巨人。森福允彦投手、陽岱鋼外野手、山口俊投手を獲得する“FAトリプル補強”を敢行して臨んだシーズンだったが、V奪還どころか、5月下旬から球団ワースト13連敗を喫するなど、屈辱のシーズンとなった。オフに入ると村田修一内野手の退団、野上亮磨投手のFA加入、マイルズ・マイコラス投手のメジャー復帰と、大きな人の動きもあった。そんな巨人の2017年を10個のニュースとともに振り返ってみよう。

○球団ワースト13連敗、屈辱のBクラス

 2017年は巨人にとって屈辱の1年となった。72勝68敗3分の貯金4ながらリーグ4位に終わった。5月26日の阪神戦からは泥沼の連敗街道がスタート。交流戦に入ってもそれは止まらず、楽天、オリックス、西武と立て続けにカード3連敗。球団ワーストを更新する13連敗に達し、6月9日の日本ハム戦で勝利するまで丸2週間白星がなかった。2006年以来11年ぶりのBクラスに沈み、2007年に導入されたクライマックスシリーズへの進出を初めて逃した。

○山口俊の泥酔暴行事件

 昨オフの目玉だった“FAトリプル補強”の1人、山口俊。右肩痛で開幕に出遅れると、復帰後の7月11日に酒に酔った状態で右手を負傷。治療のために訪れた病院で扉を壊し、警備員に暴行を振るったとして書類送検された。山口は球団から「今季出場停止」と罰金、減俸の処分を科された。

○NPB史上初の球団1万号

 9月26日のヤクルト戦で、球団として節目の1発が飛び出した。打ったのは、中井大介内野手。4回の第2打席にフルカウントからの6球目を左翼席へと運ぶ5号ソロ。この1発が12球団初の球団通算10000号本塁打だった。巨人の第1号本塁打は1936年7月15日に中島治康が放っていた。

坂本勇人は右打者として史上最年少で1500安打到達

○阿部慎之助の2000本安打達成

 8月13日の広島戦で、阿部慎之助内野手が史上49人目となる通算2000本安打を達成した。9回第4打席の右前安打を節目の一打とし、巨人の生え抜きでは川上哲治、長嶋茂雄、王貞治、柴田勲に次いで5人目の快挙となった。2001年3月30日の阪神戦の2回にプロ初安打。また、阿部は5月20日のDeNA戦で史上50人目の通算2000試合出場も達成した。

○坂本勇人が右打者最年少1500安打

 7月9日の阪神戦で、坂本勇人内野手が節目の一打を放った。9回にドリスから左前適時打を放ち、史上123人目となる通算1500安打を達成。28歳6か月での1500安打到達は、27歳9か月で達成した榎本喜八に次ぐNPB歴代2位の年少記録。右打者では史上最年少での1500安打到達となった。

○菅野が3試合連続完封

 エース菅野智之投手が球団28年ぶりの快挙を達成した。4月18日のヤクルト戦で完封勝利を挙げると、同25日の広島戦、5月2日のDeNA戦と3試合連続で完封勝利。NPBでは2011年のダルビッシュ有以来6年ぶり、巨人では1989年の斎藤雅樹以来28年ぶりの偉業となった。今季圧巻の投球をした菅野は最多勝、最優秀防御率、ベストナイン、沢村賞に輝いた。

○継投ノーヒットノーラン

 6月14日のソフトバンク戦で、セ・リーグ初の記録が誕生した。FA加入の山口俊投手が移籍後初登板し、6回無安打の好投。7回からマシソンが2イニングを封じ、9回は守護神カミネロが抑え、3投手の継投によるノーヒットノーランを達成した。これは日本ハムが2006年4月15日のソフトバンク戦で記録(八木、武田久、MICHEALの継投で達成)して以来、NPBでは4度目。セ・リーグでは初めてだった。

“松坂世代”の村田が退団、移籍先探しは長期化の様相

○村田に戦力外通告

 第1次戦力外通告期間最終日に飛び込んできた衝撃的なニュース、それが村田修一内野手の退団だった。今季118試合に出場し、打率.262、14本塁打、58打点をマーク。三塁のレギュラーを奪い返したベテランだったが、10月13日、球団はチームの若返りのために放出を決め、来季の契約を結ばないと通告したと発表した。現時点で村田の移籍先は決まっておらず長期化の様相を呈している。

○マイコラス退団

 今季14勝を挙げたマイルズ・マイコラス投手が退団した。来季の残留を要請したが、12月に入って米カージナルスと2年17.5億円の好条件で契約し、メジャー復帰した。2015年に巨人に入団すると来日1年目に13勝3敗の好成績をマーク。2年目の昨季は故障もあって4勝止まりだったが、今季は14勝8敗の成績を残していた。

○野上亮磨がFAで加入、人的補償で高木勇人が移籍

 今季、西武で11勝をマークした野上亮磨投手が国内FA権を行使。巨人が3年契約で獲得にこぎ着けた。その補償として、西武は28人のプロテクト枠から外れていた高木勇人投手を人的補償として獲得した。

(Full-Count編集部)

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