「2017年ブレイク候補」は結局どうなった!? vol.2

Qolyでは2017年1月2日に「2017年にブレイク間違いなし!要注目の逸材たちを選んでみた」と題し、未来のスター候補を独自に選出したが、果たして彼らの2017年はどうだったのだろうか。

当時の記事を引用しつつ、編集部Tが彼らの2017年を簡単に振り返ってみたいと思う。

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前回は日本人選手たちを取り上げたが、今回は外国人選手たちを取り上げる。

編集部O選出

▼クォン・チャンフン(水原三星ブルーウィングス)

リオ世代ではアジア屈指の実力を持つ22歳の韓国代表MF。

左足での打開力だけでなく状況判断にも光るものがあり、おそらく間もなく国外へ移籍する彼がどこへ行き、どのようなプレーを見せてくれるのか。

活躍するかは分からないが純粋に気になる(個人的にはブンデスリーガが合っているのではないかと思うが…)。


2017年1月にフランスのディジョンに加入。シーズン途中ながらすぐさまレギュラーポジションを奪取して周囲を驚かせると、2017-18シーズンも引き続き活躍。

シーズン前半戦の17試合に出場して5ゴール2アシストという記録を残し、早くも次なるステップアップの噂がちらついている。

編集部Q選出

▼ミレ・スヴィラール(アンデルレヒト)

また1人ベルギーから優秀な若手が登場した。長身で反射神経もよく立ち姿もエレガント、近代的なGKとしての資質もある守護神。

U-17、U-19代表歴はあるが、クラブではまだ地位を掴んではいない。それでも、ドンナルンマのように若くして大ブレイクを果たす予感を感じさせる。

なお、彼の父ラトコはユーゴスラビア代表歴を持つ元選手で、長くプレーしたベルギーで引退後も同国でコーチ業を営む。


8月にベルギーのアンデルレヒトからポルトガルのベンフィカに移籍。チャンピオンズリーグのマンチェスター・ユナイテッド戦では「CLにおけるGK史上最年少出場」を果たし、イケル・カシージャスが持っていた偉大な記録を破った。

現在はベルギー国籍を持っているが、代表は自身のルーツであるセルビアを選択すると言われており、早ければ来年3月に代表デビューする可能性も示唆されている。

編集部K選出

▼キリアン・エンバッペ・ロタン(モナコ)

既にフランスリーグ界隈では超有名であろうが、今年は世界に名を広げることになるだろう。新しいアンリ、新しいマルシャルと呼ばれる17才は、もはやモナコの攻撃に欠かせない選手の一人となった。

17才当時のアザールやロリス、ピャニッチらが見せた賢さのインパクトには敵わずとも、身体的能力はそれ以上だ。


モナコでの大きな話題を集め、数多のビッグクラブへの移籍が噂されたが、最終的に同リーグのPSGにローンで加入(2018年夏には1億4500万ユーロ(およそ187.9億円)+ボーナスでの完全移籍予定)。

加入当初は「18歳の選手を過大評価ではないか」と懐疑的な見方もあったが、即座にフィットすると、ネイマール、エディンソン・カバーニと「MCN」という破壊的なユニットを形成した。

23試合で12ゴール11アシストと、その期待に違わぬパフォーマンスを見せている。

編集部S選出

▼エミル・フォシュベリ(RBライプツィヒ)

大躍進のRBライプツィヒで鮮烈なプレーを見せているのが、エースナンバー「10」を背負うMFフォシュベリだ。

卓越したテクニックを備え、パスやシュートも一級品。ここまでブンデスリーガでもトップクラスのアシスト数をマークしており、無回転フリーキックを操ることでも知られる。

正直に言えば、私はこの夏ズラタン・イブラヒモヴィッチが代表を引退したことでスウェーデンに苦難の時代が訪れると思っていた。しかし、フォシュベリの活躍によってスウェーデンは再び息を吹き返すかもしれない。クラブと代表の両方で、今年はこの男から目が離せない。


シーズン終了までRBライプツィヒの不動の司令塔として活躍。ブンデスリーガ最多となる22アシストをマークし、2位でフィニッシュしたチームの大原動力となった。

スウェーデン代表でも10番を背負い、左の中盤でチャンスメイカーとしてフル稼働。W杯欧州予選プレーオフではイタリア代表を下し、本大会出場を決めた。

だが、2017-18シーズンは怪我などもあり、少々トーンダウン。決定機に顔を出すシーンも減っており、6月までには復調が求められる。

編集部I選出

▼アンドレアス・クリステンセン(ボルシアMG)

チェルシーからレンタル中のデンマーク代表DF。190cm近い長身で高さ・強さはもちろん足元にも定評がある。

パスセンスや度胸に加え、20歳とは思えない落ち着きも。ブレイクしないわけがない…はず。


ボルシアMGでの成功を手にしてチェルシーに復帰を果たすが、当初はセサル・アスピリクエタ、アントニオ・リューディガー、ギャリー・ケイヒル、ダヴィド・ルイスらとのポジション争いに苦戦することが予想されていた。

だが、序盤から出場機会を掴み、シーズン中盤にダヴィド・ルイスが(監督アントニオ・コンテとの不和との噂もあり)先発から外れるようになると、レギュラーポジションをより強固なものに。

プレミアリーグ11節からは9試合連続で先発出場を果たすなど、飛躍を匂わせるシーズンを送っている。

編集部H選出

▼ファン・ヒチャン(レッドブル・ザルツブルク)

南野拓実が所属するレッドブル・ザルツブルクに加入し、昨季はファームであるリーフェリンクで奥川雅也とプレーした韓国人FW。

ゴールに向かった直線的なプレーが持ち味で、決定力も非常に高い。今季はザルツブルクに昇格し、南野が出番を減少させる中で結果を残してポジションを獲得しつつある。

昨年1月のAFC U-23選手権では準決勝後に南野とともに離脱したが、日本との決勝前にいわゆる“慰安婦問題”に言及し物議を醸した。そういった意味でも素質は十分、むこう10年、日本サッカー界の前に立ちはだかる存在となるかもしれない。


最終的に2016-17シーズンは26試合に出場して12得点2アシストという満足のいく結果でフィニッシュ。シーズン終了後にはブンデスリーガのクラブからの関心も伝えられるほど、その市場価値を高めた。

結局、その後はザルツブルクに残留して「攻撃の核」として期待されたが、2017-18シーズンはハムストリングの怪我もあって安定感に欠いた時間を過ごすことに…。

韓国代表としても活躍が求められるだけに、2018年からの数ヶ月は重要になりそうだ。

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