電子黒板、タブレット… ICT機器を全小中校に 来年度から熊本市

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ICT活用に先進的に取り組む高森中であった公開授業。生徒たちはタブレット端末上の図形を自在に変形させ、四角形がひし形になる条件を話し合った=2017年12月1日、高森町

 熊本市が2018~20年度、電子黒板やタブレット端末などの情報通信技術(ICT)機器を全ての小中学校計134校に整備する方針を固めたことが2日、分かった。18年度は全ての普通教室約2300カ所に電子黒板を整備。タブレットは20年度までに、3教室に1教室の人数分となる約2万台を導入する。学習環境が向上し、学力の上昇や教員の授業改善が期待される。

 国は教育用コンピューター1台当たりの児童生徒数の目標を3・6人に設定。文部科学省が昨年末に公表した16年度の速報値によると、全国平均5・9人や県平均5・1人に対し、熊本市は20政令市中19位の12・7人。18年度からの整備で一気に国の目標をクリアし、政令市トップクラスを狙う。県内の児童生徒の4割が集中する同市が導入に踏み切ることで、ほかの県内自治体への波及効果も期待されている。

 ICT環境の整備を「理念の実現のために不可欠なもの」と位置付けた次期学習指導要領は小学校で20年度、中学校で21年度に全面実施。市は19年度に小学校、20年度に中学校でタブレットを導入し、全面実施に備える。特別支援学級には「学習効果が大きい」として1人1台のタブレットを整備。ICT機器はリースなどで調達する。

 18年度は小中学校計20校をモデル校に指定し、本格導入に向けて研究。電子黒板のリースとモデル校にかかる費用として数億円を見込んでおり、18年度当初予算案への計上を検討している。

 ICT機器の導入により、体育の動作や理科の実験を録画して繰り返し比較、観察したり、図形をタブレット画面上で回転させ、立体的に把握したりできる。テレビ会議システムを用い、学校間の遠隔授業や専門機関の出前授業を実施している県内自治体もある。

 県教委は13年度からICTを活用した「未来の学校」創造プロジェクトをスタートし、市町村のICT活用を支援している。(福井一基)

(2018年1月3日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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