梨田監督は早くも好印象の選手も 楽天の新人合同自主トレがスタート

故・星野氏へ献花を行う楽天の選手とスタッフたち【写真:高橋昌江】

梨田監督はドラ3山崎、ドラ6西に高評価

 楽天の新人合同自主トレが9日、楽天生命パーク宮城の室内練習場で始まった。この日は、4日にすい臓がんのため亡くなった星野仙一取締役副会長の献花台の前で黙とうと献花を行った後、キャッチボールやノック、ティー打撃などを行った。

 ドラフト1位の近藤弘樹投手ら新人選手たちは、午後からのスタッフ会議を前にした梨田昌孝監督、池山隆寛2軍監督、コーチ陣の視線を受けながら練習に励んだ。練習していた嶋基宏捕手にも挨拶をするなどし、近藤が「緊張しました」と言えば、ドラフト2位の岩見雅紀外野手は「プロになった実感が日に日に増していた中で、入ったんだなという本当の実感が出てきました」と表情を引き締めた。

 視察した梨田監督は印象に残った選手として、ドラフト3位の山崎剛内野手とドラフト6位の西巻賢二内野手の名前を挙げた。山崎について梨田監督は「打球に対する一歩目のスタートがいい」と評価。本職はセカンドだが、「ショートの故障者が多いので、ショートをやらせてみようかなと。いろんなところを経験させてみたいなと思います」と話した。

 山崎本人は「スカウトの方からショートを練習しておくように言われていたので練習してきた。やれと言われればやるだけです」と意欲を見せる。西巻も「まだ始まったばかりなので、さらにもっといい評価されるようにこれからアピールをしていきたい」と意気込んだ。

 練習前には星野副会長に黙祷を捧げ、花を手向けたルーキーたち。星野副会長の故郷・岡山県で大学4年間を過ごした近藤は「楽天イーグルスに入る縁を作ってくださった方。指導していただきたかった」と残念がった。

「あの時は勇気をもらった。勇気を与えてくれた球団に入ったのでみんなを勇気づけられる選手になりたい」と語っていたのは、星野副会長が指揮し、楽天が日本一になった2013年に仙台育英学園秀光中学2年生だった西巻。この日、星野副会長に献花し「今でも正直、信じられない気持ちですが、見守っていてくださいという思いで(黙とうした)」と話した。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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