元旦ビューティ工業、住宅用横葺き屋根で新製品 高い断熱・防水性省力化・短工期にも対応

 金属外装材大手の元旦ビューティ工業(社長・舩木亮亮氏)は住宅向けの新たな横葺き金属屋根「断熱ビューティルーフ2型」を開発した。「主役は断熱防水」をテーマに、地震や台風、積雪に強い造りが特徴。施工性や意匠性、経済性を高めるとともに、昨今の職人不足に絡む省力化や短工期といった市場ニーズに対応し、住宅需要を捕捉する。

 新製品は、有効長さが2275ミリと4095ミリ、有効幅が250ミリ。断熱バックアップ材が屋根材に密着、ハゼ内部まで入るなどして高い断熱性と強度を確保する。雨音を抑制するほか、結露で生じる水や万一進入した雨水が断熱バックアップ材の溝を伝って軒先に排出される。屋根材と断熱バックアップ材、下葺材の3層で防水機能を担い、ビス穴の位置を二次防水面より高い位置に設定する。屋根材の先端が腰折れ状で水跡が残りにくく、美観性に優れる。

 断熱バックアップ材と屋根本体を分けて施工できるため、工程管理や職人の手配が容易になる。断熱バックアップ材を先行して施工することで雨養生や下葺材の飛散防止を実現する一方、使用部材の簡素化で施工費の低減につなげる。

 きょう11日に発売を開始し、15日の出荷分から対応する。新製品の頂部に取り付ける住宅換気棟も同時に市場投入するほか、屋根と一体の雨樋「元旦内樋」とともに営業展開する。

 10日には東京・竹橋のKKRホテル東京・で新製品の発表会と施工の実演を開催。開発者の舩木元旦会長が昨年の初夢が開発の契機になったとの挿話を交え、新製品の優位性を強調。施工協力会社のつくる元旦会の所属企業以外にも販売する方針を明らかにした。

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