鳥インフル、県内動物園も影響 都内でも疑い例

 環境省は10日、東京都大田区の公園で5日に見つかったオオタカの死骸から、鳥インフルエンザの遺伝子検査で陽性反応が出たと明らかにした。農業・食品産業技術総合研究機構の動物衛生研究部門(茨城県つくば市)で確定検査している。都内で疑い例が見つかったのは今シーズン初めて。

 同区と多摩川を挟んで隣接する川崎市の夢見ケ崎動物公園(幸区)は11日から鳥類の展示を休止する。環境省は死骸確認地点の10キロ圏内を野鳥監視重点区域に指定したが、同公園は区域内に所在。同公園の岩瀬耕一園長は「昨年2月に都内で確認された際と同様の対応を取るべく準備している」と話している。

 同公園は昨年2月から2カ月余、フラミンゴ舎とペンギン舎のシャッターを下ろし、その他の鶏舎やクジャク舎などはビニールシートで覆った。鳥類以外の展示は継続したが、園路の入り口に消毒用の消石灰をまき、来園者の靴底消毒への協力も求めた。

 一方、横浜市も市立動物園で鳥類との触れ合いやショーの中止、展示見合わせなどの対策を11日から順次実施。鳥舎周辺への一般客の立ち入り制限も行う。

 対象はよこはま動物園ズーラシア(旭区)、野毛山動物園(西区)、金沢動物園(金沢区)、野毛山分園の万騎が原ちびっこ動物園(旭区)。

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