医療や介護スムーズに 患者の情報共有参加呼び掛け

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 田辺保健医療圏(和歌山県田辺市と周辺4町)で、同意を得た患者の医療や介護の情報を関係機関で共有するネットワークシステム「くろしおNET(ネット)」づくりが進められている。4月からの本格稼働を目指し、3月末までに6500人の同意を目標に参加を呼び掛けている。無料。

 2017年6月、医療と介護の情報を共有するシステムづくりのモデル事業として、総務省から採択された。

 「くろしおネット」は田辺保健医療圏域の病院、診療所、歯科医院、薬局、訪問看護ステーションなどの参加事業所をネットワークで結ぶシステム。

 田辺圏域の医師会や歯科医師会、介護サービス事業所などでつくる団体を中心に、県立医大など県内の各医療機関と連携して、昨年7月に発足した「EHR協議会」(初山昌平会長)が取り組んでいる。

 患者(利用者)本人の同意に基づいて、受診情報、病名、処方箋、直近の介護サービス、緊急連絡先などの情報をシステムで共有する。

 患者にとっては、自分だけの医療介護チームができ、薬や検査の重複を防げる。

 さらに入院、退院の際に医療や介護の連携がスムーズになる。特に退院後新たに介護サービスが必要になる場合には、自宅で介護を受けられるように手配が進みやすい。救急搬送時や災害時にも、利用者の受診情報などが確認され、速やかな処置が受けられるという。

 医療機関の患者情報共有については、県立医大が開発し、13年4月から運用中のきのくに医療連携システム「青洲リンク」と連携する。昨年末で12の病院、25の診療所、103の薬局が患者の同意を得て診療情報をシステム上で共有。1月4日現在で679人の同意患者がいるという。

【くろしおNETの参加同意書(左)と案内チラシ】

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