【私鉄に乗ろう 39】 アルピコ交通 松本電鉄上高地線 その5

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松本行に乗って新村駅で下車しました。

“なぎさTRAIN”は松本に向かって去ってゆきました。

“なぎさTRAIN”に観光案内として乗務して切符などを販売していたアテンダントの平井さんです。彼女から筆者も1日乗車券(1000円)を購入しました。電車に乗ってくる沿線のお年寄りと顔見知りで「久しぶりだけどお正月はどうでした?」「この間の病院、結果は大丈夫だった?」等と優しく声をかけているのが好印象でした。

さて、ED30形電気機関車3号機、イルミネーションが着けられている様に見えます。パンタグラフも上げられています。改めて「その2」に書いた文章を再録します。

ED30形電気機関車3号機です。1927年(昭和2年)アメリカで製造、信濃鉄道(現・JR東日本大糸線松本〜信濃大町)に輸入された3台のうちの1台です。信濃鉄道の国有化で国鉄の車両となり、ED22形に改番されました。1956年(昭和31年)に廃車となって岳南鉄道に貸し出された後に西武鉄道に譲渡されました。1960年(昭和35年)に松本電鉄に譲渡され2005年(平成17年)まで現役で活躍していましたが、現在は除籍されて静態保存されている車両です。

ED30形電気機関車の1号機は、西武鉄道→近江鉄道→一畑電気鉄道→弘南鉄道と渡り歩き現在も除雪用に使われています。2017年1月23日に撮影した弘南鉄道大鰐線のED221です。

車体には製造元のボールドウィン・ロコモティブ・ワークス(機械部分)およびウェスティングハウス・エレクトリック社(電気部分)の銘板が貼られています。1926年(昭和元年)8月製造です。

せっかくなのでED30形を別の角度から。

ホームとの位置関係です。

車庫には、1986年(昭和61年)まで運行された松本電鉄モハ10形電車の塗装を復元した3000系が駐まっていました。塗装で印象がガラッと変わるのですね、井の頭線には見えません。(笑)

外に出て駅舎を写しました。2017年3月までは左の駐車場部分に古い筑摩鉄道時代から使われた木造駅舎がありました。

駅舎の横に旧木造駅舎に付いていた筑摩電鉄時代の社章。小型バスが駐まっていて正面から撮れませんでした。

車両庫の方を見ると元東急5000系電車(青ガエル 1954〜1980)の松本電鉄5000 5005ー5006(1986〜2000)が静態保存されています。松本電鉄色から2011年(平成23年)に東急時代の塗装に復元されています。

再塗装から7年近くが経ってだいぶん外装が傷んでいます。

電車の新しい時代を切り開いた画期的な車両です。

新島々側の踏切を渡って青ガエルに近づけました。車内の公開をしていたのでしょうか。

横にあった木製の有蓋貨車は車輪は付いていません。倉庫に使われている様です。木製の貨物車両は初めて眼にしました。

青ガエル横の木造貨車。

踏切からホーム横のED30形。

この後松本に戻りました。

懐かしい井の頭線3000系に乗りにアルピコ交通松本電鉄上高地線に行ってきました。幸い天候にも恵まれて(一時危うかったのですが)前面展望も撮影できました。上高地線の3000形は50km/hくらいでコトコトと走ります。雄大な山の姿が随時車窓から見えて、広々とした田園と長閑で奥行きの深い風景を見せてくれます。良いですよ上高地線。

(写真・記事/住田至朗)