ペンギンが世界の名画に 水族館で美術展

 長崎市宿町の長崎ペンギン水族館で、美術展「ペンギン美術館」が開かれている。ゴッホの「アルルの寝室」やレオナルド・ダビンチの「最後の晩餐(ばんさん)」など、世界を代表する絵画をペンギンでオマージュした約30点の作品が並ぶ。28日まで。

 作者は大阪在住のイラストレーター、松島佳世さん(55)。絵師としてペンギン専門の芸術模倣に取り組んでいる。同水族館で初めての個展となった。

 フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」やムンクの「叫び」など、名画の人物をペンギンにした作品を展示。葛飾北斎の「凱風快晴」は赤富士の上にたなびく雲を、モネの「印象 日の出」は水面のさざ波を、遊泳する複数のペンギンに置き換えた。歌川広重が長崎の壱岐を描いた作品は、雪山にたたずむ愛らしい姿が印象的だ。

 松島さんは「敷居が高いと思われがちな名画でも、ペンギンで描くことで身近に感じてもらえるはず。家族で足を運び、この作品見たことある、といった会話を楽しんでもらいたい」と話している。

 入館料は大人510円、中学生以下300円。入館者は無料で美術展を観覧できる。松島さんのトークイベントも21日午前11時、午後2時に開催。各回定員は30人程度。問い合わせは同水族館(電095・838・3131)。

レオナルド・ダビンチの「最後の晩餐」が題材(長崎ペンギン水族館提供)
ムンクの「叫び」が題材(長崎ペンギン水族館提供)

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