東京ステンレス研磨興業、ステンレス鏡面研磨品を納入 アイヌ民族慰霊施設のモニュメント向け

 東京ステンレス研磨興業(本社・東京都墨田区、社長・日下部繁氏)と関連会社の東興は、政府が北海道白老町に開設する「民族共生象徴空間」内に設置される鉄骨製モニュメントの部材を製作、納入した。高さ30メートルに及ぶ円柱状の記念塔で、3月下旬の完成予定。この外周全体を覆う部材として、日本冶金工業のSUS304広幅冷延鋼板(5×10サイズ)を東研・千葉工場で鏡面研磨し、同社・札幌第2工場内の東興で曲げ加工や金具取り付けを行った部材を納入した。

 民族共生象徴空間は、アイヌ文化復興などに関するナショナルセンターとして、アイヌの歴史、文化などに関する国民の理解の促進を図り、アイヌ文化の継承をより確実なものにすることなどを目的にする。この中で慰霊施設も整備され、モニュメントはその象徴として設置される。

 記念塔は、意匠性の高いステンレス鏡面研磨板を全周に用いたモニュメントとしては異例の高さになる。

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