UACJトレーディング、中国・昆山のアルミCC増強 加工能力4割増、PC筐体需要など捕捉

 UACJトレーディング(社長・清水洋二氏)は中国・昆山のアルミコイルセンター(CC)にミニレベラーシャーラインを増設した。

 レベラーの加工能力は4割増の月600トンに拡大する。パソコン筐体などのIT関連材料の加工需要の高まりに対応するほか、品質や生産性向上も目指す。

 UACJトレーディング(昆山)金属製品(本社・江蘇省昆山経済技術開発区)は2007年9月に設立したアルミコイルセンター。本社工場のほか、広東省東莞に支店を持つ。

 主要設備はレベラーシャーライン1基のほか、スリッター1基、鋸切断機2基、シャーリングライン1基などを保有している。新設備の稼働によりレベラーシャーは2基体制に拡充する。

 レベラーシャーは、コイルの巻き癖などを矯正して平坦な形状にし、比較的大きな一定の寸法のアルミ板に切断する設備。昆山CCに新設したミニレベラーシャーラインは、より小口サイズの加工に適したライン。板厚0・3~3・0ミリ、板幅100~600ミリ、板長170~2千ミリまで対応できる。

 昆山CCは中国において主にパソコンやスマートフォン、タブレットの筐体をはじめとしたIT関連メーカーにアルミ板を提供している。

 昨今は、特にパソコン筐体需要の増加などを背景に稼働率が高まっていたため、新設備の導入を決めた。今年に入ってから設備の導入作業を進め、12月から本格量産が開始していた。

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