伊勢丹新宿店で豪華スーパーGTトークショー開催。「GTは最強のレース」と坂東代表

 伊勢丹新宿店で開催中の『SUPER GT展~1/1000秒の世界への熱狂~』で1月17日、スーパーGTのレジェンドドライバーで現在はチーム監督を務める関谷正徳監督、金石勝智監督、片山右京監督、そしてGTアソシエイションの坂東正明代表がトークショーを行った。

 16時から始まったトークショーには、当初発表されていたゲストである関谷監督(LEXUS TEAM KeePer TOM’S)、金石監督(KEIHIN REAL RACING)、片山監督(GOODSMILE RACING & TeamUKYO)に加えてシークレットゲストとしてGTアソシエイションの坂東代表が出演。スーパーGTの魅力について、坂東代表は「最速のレースではなく、最強のレース」と表した。

「最速のレースにはタイヤのワンメイクなどの規則があるけれど、それだけ競わせるとオーバーテイクなどがないレースになってしまいます。(スーパー)GTは『最速ではなく最強のレース』なんです」

「いろいろな要素を持ち寄って、競争できる場を作ったのがスーパーGTです。もちろん規則は作ります。タイヤやエンジン、空力、ドライバーも含めて、チームが作戦を立てていく。いろいろな戦い方ができるんです。それをやるのは最速じゃない。最強のレースです。そういうレース(であるスーパーGT)をファンが支持してくれるから、引き続きみんなでこのレースを盛り上げていこうと思います」

豪華トークショーにはたくさんの人が詰めかけた

『最強のレース』スーパーGTの2017年シーズンGT500クラスチャンピオンのチーム監督、関谷は最年少コンビとなった平川亮、ニック・キャシディという2017年のドライバーラインアップについて、「年齢に関しての不安はなかった」と振り返る。

「ふたりとも速さはあるので、チャンピオンを獲れるポテンシャルはあると思っていました。(48kgのウエイトハンデを背負いながらポール・トゥ・ウィンを飾った)タイ戦はすごかったですよね。すべてがそろっていて、そのなかで平川がスーパーラップを叩き出しましたから。逆に、もてぎ戦は守りに入ってしまいました。力を出せばもっと上に行けたと思います。今は、つねにがけっぷちの状態でレースをやらないとダメな時代になりつつありますね」

 一方、2017年シーズンGT300クラスチャンピオンチームを指揮する片山監督は「坂東代表の言うとおり、最強じゃないとチャンピオンを獲れないと思います」とうなずく。2017年シーズンのチャンピオン、谷口信輝と片岡龍也はGT300クラス最年長ドライバーコンビ。しかし、同時にこのふたりは「負けず嫌いコンビ」だという。

「タイ戦のときなんか、アタックしていた谷口が(路面コンディションが)ウエットからドライに変わってタイヤがボロボロなのにすごい走りをしていて。(その走りを見て)僕はこれまで、いろいろないいドライバーを見てきましたけど、谷口は本当に才能があるドライバーだと感じましたね」

 GT500とGT300のチャンピオンチーム監督に挟まれてのトークショーとなった金石監督は、「この状況がつらい」と苦笑い。「17号車は塚越がしぶといよね~」と関谷監督がすかさず反応すると、「フォローありがとうございます」と金石監督。

 その後も不運のクラッシュなどが多かったことなどを坂東代表などに槍玉に挙げられると、金石監督も苦笑い。こういった大物たちの軽快なやりとりに会場からは笑いが起こり、詰めかけたスーパーGTファンは監督同士と坂東代表の話に熱心に耳を傾けていた。

なんとも豪華なサイン会。10500円以上の買い物で参加できる

 また、トークショー終了後には、会場で先行体験会が行われているアーケードゲーム『SEGA World Drivers Championship』を使ったエキシビションマッチが急きょ開催され、片山監督と金石監督、そして坂東代表がステアリングを握り、白熱のバトルを披露。集まった観客を楽しませた。

『SEGA World Drivers Championship feat.SUPER GT』をプレイする坂東代表、金石監督、片山監督
坂東代表、まさかの最下位に終わり「ゲームの完成度が悪い(笑)」と恨み節

 このトークショーが行われた『SUPER GT展~1/1000秒の世界への熱狂~』は、伊勢丹新宿で1月17~22日に開催される“クルマ”の「魅力・文化を、さまざまな角度から発信」する企画展『CAR LOVERS at Isetan』内で催されているもの。展示は入場無料だが、会場で1万500円以上購入した先着50名がトークショーに参加でき、トークショーの間にはサイン会も実施される。

 ドライバー、監督によるトークショーは20日、21日にも開催。20日は13時、15時の2回でゲストは星野一義監督と星野一樹の星野親子、21日も同じく13時、15時の2回で中嶋悟監督、中嶋一貴、中嶋大祐の親子対談が予定されている。スーパーGTファンとしては見逃せないゲストラインアップだ。

GT500クラスの各レーシングスーツとヘルメットの展示がずらり
マシンのパーツの一部やタイヤの展示も

 この『SUPER GT展』が行われている本館7階の催物場では巨大映像や実際にレースで使用されたパーツ、レーシングスーツ、エブロによるミニカー展示など、ファンにはたまらないコンテンツが盛りだくさん。会場内では先行販売のグッズもあり、人気の商品は早々に売り切れとなっているものもある。会期初日の17日は平日ながら多くのファンが集まっていたので、早めの来場をおすすめする。

初日ですでに完売しているグッズも

 そのほか伊勢丹新宿店メンズ館の正面玄関前には、特別展示として2016年のスーパーGTを戦ったau Tom’s RC Fが登場。会期初日はあいにくの雨模様となったが、その姿に街を歩く人も目を向けていた。こちらは期間中、2017年のGT500車両であるRAYBRIG NSX-GTへ入れ替わる予定なので、こちらのチェックもお忘れなく。

 そして、このイベントではもうひとつ注目の展示が開催されている。スーパーGT展が行われている7階からひとつ下の階、本館6階催物場で『tomica展~夢とあこがれは、世代を超えて~』が行われているのだ。

tomicaの歴史を振り返ることができる

 こちらの企画展は1970年の発売から長きにわたり愛され続けるtomicaの魅力を、さまざまな展示を通して紹介するもの。熱烈なトミカファンとして知られる森永卓郎氏のコレクション展示やペーパーアーティストの太田隆司氏とコラボレーションしたオリジナル展示を見ることができる。

ペーパークラフトと3次元のミニカーのコラボレーション

 そのほか、子どもたちが楽しめる『Play Zone』では自分が描いたtomicaがスクリーンの中を走り回るという近未来の体験ができる『トミカおえかき』や、釣り上げたトミカのうち1台をお持ち帰りできる『トミカつり』、窓やタイルに貼ることができるぺたぺた焼きを作れる『トミカぺたぺた焼き』が行われている(有料)。

物販ではtomicaグッズも販売されている

 ショッピングゾーンでは、その名の通り、ここでしか買えないオリジナルアイテムを販売。tomicaのロゴ入り名刺入れやレザーキーケース、スマートフォンケースなど、ふだん使いしやすいアイテムが取り揃えられている。会場限定のtomicaも販売されているので、ファンならずとも要チェックだ。

『SUPER GT展~1/1000秒の世界への熱狂~』、『tomica展~夢とあこがれは、世代を超えて~』の会期は1月22日まで。各日の最終入場時間は終了1時間前で、最終日の22日は18時に終了予定。tomica展は当日券大人700円、子供(3歳から小学生まで)600円の入場券購入が必要だ。また、tomica展では入場特典として、各日先着2000人にイベントオリジナルノベルティがプレゼントされる。

 高級百貨店として知られる伊勢丹新宿店だが、スーパーGT展、tomica展の期間中はさながら大人も子供も楽しめるモータースポーツの遊園地。仕事帰りや家族連れでも、お買い物しながら立ち寄れる気軽さが何よりも魅力的だ。ぜひ、足を運んでみてはいかがだろうか。

■『SUPER GT展~1/1000秒の世界への熱狂~』

期間:1月17日(水)~22日(月)※最終日は18時終了。
会場:伊勢丹新宿店本館7階 催物場(スーパーGTレーシングカーの展示はメンズ館1階正面玄関前)
公式ウェブサイト:『SUPER GT展~1/1000秒の世界への熱狂~』

■『tomica展~夢とあこがれは、世代を超えて~』

期間:1月17日(水)~22日(月)※最終入場は各日終了1時間前まで。最終日は18時終了。
会場:伊勢丹新宿店本館6階 催物場
入場料:当日券大人700円、子供600円
入場特典:各日先着2000人にイベントオリジナルノベルティプレゼント。缶バッジ、クリアファイル、ステッカーより選択できる。
公式ウェブサイト:『tomica展~夢とあこがれは、世代を超えて~』

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