10万トン級クルーズ船 佐世保に来月初寄港 三浦岸壁を延伸

 佐世保港に2月、10万トンを超えるクルーズ船が初めて寄港する。受け入れる三浦岸壁(佐世保市干尽町)はこれまで270メートルで7万トン級までしか接岸できなかったが、延伸工事に伴い1月から285メートルに延び、寄港が可能になった。今年はほかにも16万トン級の大型船などが初寄港を予定。佐世保港で日々違う風景を楽しめそうだ。

 昨年のクルーズ船寄港回数は国内9位の84回(前年比20回増)。しかしこのうち74回は「グローリー・シー」(2万4千トン)と「スカイシー・ゴールデン・エラ」(7万2千トン)だった。クルーズ船の大型化が進む中、十分な岸壁を持たない佐世保に訪れる船は限られていた。大型船に対応するため、佐世保市は岸壁の延伸工事を進めており、完了する7月には370メートルまで延びる。

 2月に初寄港するのは、中国発の「コスタ・フォーチュナ」(10万2千トン)。定員は、昨年寄港した最大の船(約2400人)を大幅に上回る約3500人。11日を皮切りに3月末までに計9回寄港する予定。このほか1月5日には「スーパースター・ヴァーゴ」(7万5千トン)も初寄港した。7月には約4200人を乗せる「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」(16万8千トン)が初めて訪れる。

 市は「三浦岸壁はおそらく日本でもっとも中心市街地に近い港。岸壁が伸びて新しい船がどんどん来ることで、市民やJRで訪れた観光客が多様な景観を味わえるようになり、街の魅力も増すはずだ」と期待している。

2月に佐世保に初めて寄港する10万㌧超のクルーズ船「コスタ・フォーチュナ」=長崎港

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