打撃3部門は野村克也が独占、門田に松田&和田も…ホークス歴代投打5傑

ソフトバンク・松田宣浩【写真:荒川祐史】

松中や小久保も、ホークスの歴史を彩った名選手たち

 福岡ソフトバンクホークスは、前身の南海時代から数えると今年が80周年になる。球団も80周年記念マークを今年1年掲示していく。ホークスの歴史を飾った歴代の名選手を、投打の通算成績で見ていこう。(ホークスのみの成績、※は現役)

○通算安打数5傑
1.野村克也 2813安打(1954-77年)
2.門田博光 2317安打(1970-88年、90-91年)
3.広瀬叔功 2157安打(1956-77年)
4.松中信彦 1767安打(1997-2015年)
5.小久保裕紀 1670安打(1994-2002年、2007-12年)

 24年間、南海ホークスの本塁を守った野村が1位、南海、ダイエーで40歳過ぎまで活躍した門田、韋駄天で鳴らした広瀬と続く。福岡勢の1位は3冠王・松中。また、現役では昨年チームに復帰した川崎宗則が1376安打でトップだ。

○通算本塁打数5傑
1.野村克也 645本(1959-77年)
2.門田博光 503本(1970-88年、90-91年)
3.松中信彦 352本(1997-2015年)
4.小久保裕紀 319本(1994-2002年、2007-12年)
5.松田宣浩 212本(2006年-)※

 NPB史上2位の本塁打を記録した野村、続いて門田、3冠王・松中、小久保と続く。現役の松田は昨年、城島健司(211本)を抜いて史上5位になった。

○通算打点5傑
1.野村克也 1640打点(1959-77年)
2.門田博光 1494打点(1970-88年、90-91年)
3.松中信彦 1168打点(1997-2015年)
4.小久保裕紀 1066打点(1994-2002年、2007-12年)
5.堀井数男 785打点(1943-59年)

 打点部門でも野村、門田、松中、小久保の順。5位の堀井は戦前から昭和30年代まで南海の5番打者として活躍。現役では松田宣浩の733打点が1位だ。

“盗塁王”はNPB通算2位の広瀬、現役1位は本多

○通算盗塁数5傑
1.広瀬叔功 596盗塁(1956-77年)
2.木塚忠助 434盗塁(1948-56年)
3.本多雄一 337盗塁(2006年-)※
4.飯田徳治 321盗塁(1947-56年)
5.森下正夫 315盗塁(1952-66年)

 盗塁王5回、NPB通算盗塁数2位を誇る広瀬が1位、「100万ドルの内野陣」の1人だった木塚が2位、3位には現役の本多が入った。飯田は強打の一塁手。森下も「100万ドルの内野陣」の後期メンバーだ。

○通算勝利数5傑
1.皆川睦雄 221勝(1954-71年)
2.杉浦忠 187勝(1958-70年)
3.和田毅 126勝(2003-11年、2016年-)※
4.柚木進 123勝(1948-56年)
5.山内新一 121勝(1973-83年)

 野村克也と同い年のサブマリン・皆川が1位、同じくアンダースローで1959年に38勝を挙げた杉浦が2位。現役の和田はMLBから復帰した後に最多勝を取って3位に食い込んだ。終戦後のエースだった柚木、巨人から移籍して先発で活躍した山内が5位だった。

○通算奪三振数5傑
1.杉浦忠 1756個(1958-70年)
2.皆川睦雄 1638個(1954-71年)
3.杉内俊哉 1597個(2002-11年)
4.和田毅 1520個(2003-11年、2016年-)※
5.三浦清弘 963個(1957-72年)

 奪三振数では杉浦が皆川を上回る。3位には現在巨人の杉内、4位が現役の和田。5位は昭和中期に活躍した三浦だ。

○通算セーブ数5傑
1.馬原孝浩 180(2004-11年)
2.サファテ 175(2014年-)※
3.ペドラザ 117(1999-2002年)
4.金城基泰 84(1977-84年)
5.井上祐二 69(1981-94年)

 セーブは1975年に導入されたので、それ以降の投手での比較になる。現役のサファテは、わずか4年の所属で1位の馬原にあと5つと迫っている。

鶴岡、王ら…プロ野球界を代表する選手たちが顔を並べる

 最後にホークスに選手、指導者として在籍し、殿堂入りした野球人を紹介したい。

〇野球殿堂入り
1965年 鶴岡一人 選手・指導者
1979年 別所毅彦 選手
1981年 飯田徳治 選手・指導者、岩本義行 選手・指導者
1989年 野村克也 選手・指導者
1994年 王貞治 指導者
1995年 杉浦忠 選手・指導者
1999年 広瀬叔功 選手・指導者、古葉竹識 選手・指導者
2006年 門田博光 選手
2011年 皆川睦雄 選手
2014年 秋山幸二 選手・指導者
2016年 工藤公康 選手・指導者

 強豪南海ホークスを作った鶴岡は、監督通算1773勝を挙げたNPB史上最多勝監督。別所は南海から巨人に移籍する際に問題となった「引き抜き事件」が有名だ。飯田は強打の一塁手でのち国鉄に移籍。岩本は戦前は南海、戦後は松竹などで活躍。大捕手の野村克也は選手、監督として功績を残した。

 “世界の本塁打王”王貞治は監督としてホークスを引っ張った。南海の全盛期のエース杉浦、韋駄天・広瀬も殿堂入り。古葉といえば広島のイメージが強いが、選手生活晩年は南海でプレーし、コーチも務めた。40歳のMVP・門田博光、アンダースローの皆川の名前も。西武から移籍後に選手、監督として活躍した秋山幸二、同じく現役時代に西武から移籍し、現監督を務める工藤公康と続く。

 大阪時代(南海、近畿日本)は1938年から1988年の51年、福岡時代(ダイエー、ソフトバンク)は今年で30年目。少しずつ歴史が書き換えられつつある。

(Full-Count編集部)

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