簿記の最高峰とされる日商簿記1級に合格 佐世保商高・磯本さん「将来は税理士に」

 県立佐世保商業高(佐世保市吉岡町)の3年生、磯本優里菜さん(18)が、「簿記の最高峰」とされる日本商工会議所主催の簿記検定1級に合格した。同校によると県内高校生では数十年ぶりの快挙。「努力して結果がついてきた。自信が付いた」と喜んでいる。

 日商簿記1級は大学卒業程度の知識が必要で、合格者は税理士試験の受験資格が得られる。同校は前年にも、同一レベルと言われる全国経理教育協会主催の簿記能力検定上級で合格者を出している。

 「(全経上級に合格した)先輩が黙々と勉強している姿を見て、やる気になった」という磯本さん。初挑戦した昨年6月は100点満点中31点で不合格だった。夏休みは毎日10時間近く机に向かい、11月の検定では飛躍的に伸ばして73点を獲得。1月に吉報が届いた。

 周囲からは明るくしっかり者と言われる。「友達の勧めで何となく入った」という簿記電卓部だったが、「答えに向かって計算していく過程が面白い」と簿記に魅力を感じ、主将を任されるまでになった。祖父が経営者だったこともあり、「将来は中小企業を支える税理士になりたい」。この春から広島市の専門学校で学び、夏には早速、税理士合格に必要な5科目中2科目を受験する予定だ。

「簿記の最高峰」とされる日商簿記1級の合格証書を手に笑顔を見せる磯本さん=佐世保商業高

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