新日鉄住金・鹿島のコークス炉増設、炉本体が完成 5月に本稼働

 新日鉄住金が鹿島製鉄所(茨城県鹿嶋市)で進めている第2コークス炉E炉団の増設工事でコークス炉の本体が完成した。先月から炉本体の乾燥・昇温作業に入っており、同作業の完了後、機械工事などを経て5月に本稼働する見通しだ。

 鹿島2E炉の増設工事は2015年度に始まった。既存のコークス炉が老朽化などに伴い生産効率が低下しているため、増設によって生産能力を補う狙いがある。

 乾燥・昇温作業は、炉本体の温度を800度程度まで引き上げる作業。炉本体はレンガ製の構造物で、急激に温度を引き上げると損傷を招くため3カ月程度かけて徐々に温度を上昇させる。その後、機械設備の据え付けや仕上げ工事を経て5月に本稼働させ、コークス生産に入る見通し。

 鹿島2E炉は窯数65門で生産能力は年58万トンとなる。

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