鶴見区 「振り込め」過去最低に 被害額県内ワースト2位 横浜市鶴見区

チラシを配って注意を呼びかける指導員

 鶴見警察署管内で発生した昨年の刑法犯認知数の速報値がこのほどまとめられ、振り込め詐欺の被害額、件数ともに過去最低となった。今年も11日に振り込め詐欺の被害がすでに発生している。同署では注意を呼びかけるとともに警戒を強めている。

手交型に注意

 まとめによると、同署管内で昨年1年間に発生した振り込め詐欺は76件(一昨年比+32件)で、被害額は2億4千万円(同+1億2千万円)に上った。被害総額では県内ワースト2位、件数では4位になる。2014年以来の被害額2億超えとなった。

 鶴見署生活安全課は、「窃盗犯など含めた全体の犯罪数は減っているものの、振り込め詐欺は増加の一途を辿っている」と話し、最近の手口について「警察官、銀行員を装い、あなた名義のカードが不正に使われているなどと言って、キャッシュカードを直接自宅に受け取りに来る手交型が多い」と注意を呼びかけた。「1億円の宝くじが当たった」などという切り口から電話してくる新手の手口も出てきているという。

町を綺麗に

 こうした状況を受け、同署では「110番の日」となった1月10日、JR鶴見駅前で防犯キャンペーンを実施。鶴見防犯指導員連絡会らとともに、道行く高齢者らを中心に啓発を行った。

 詐欺対策や子どもの安全を呼び掛けるチラシ、キーホルダーと一緒にアサガオや百日草の種が配られた。

 同会の小澤稔会長は「だらしなくしている町は狙われやすいが、綺麗に整備されている町は騙す方も警戒する。鶴見を美しい町にしていければ」と話した。

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