映画「こはく」製作を発表

 佐世保市出身の映画監督、横尾初喜(はつき)さん(38)が本県を舞台にメガホンを取る映画「こはく」の製作発表会見が22日、長崎市内であった。横尾さんは「自分の故郷で撮りたいという思いがあった」と語った。

 横尾さんは青雲高卒。大学4年からミュージックビデオ(MV)の制作に携わり、映像作家としてさまざまな作品を手掛けてきた。昨年11月には映画監督として初めての長編映画「ゆらり」が公開された。

 「こはく」は2作目で、幼少期の両親の離婚で心に傷を負った主人公が、父を探す中で人生を見つめ、生きる幸せや愛に気づく物語。母子家庭に育った横尾さんの体験が基になっており、横尾さんは「悲しみが優しさや笑顔につながることを表現したい」と語った。

 3月から県内各地で撮影し、夏ごろに完成、来年春までの公開を目指す。プロデューサーの前田紘孝(ひろたか)さんは「地元出身の監督だからこそ切り取れる長崎の情景があると期待している。国際映画祭も狙える作品にしたい」と話した。

 製作実行委は市民オーディションの参加者を募集している。問い合わせは県観光連盟フィルムコミッションの横山亜津子さん(電090・5943・0908)。

「映画が地元を盛り上げるきっかけになればいい」と話す横尾監督(中央)=長崎市茂木町、NAGASAKI HOUSE ぶらぶら

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