植松被告の再鑑定決定 相模原殺傷事件で地裁

 相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者ら45人が殺傷された事件で、横浜地裁(青沼潔裁判長)は23日までに、殺人など六つの罪で起訴された元施設職員植松聖被告(28)の精神鑑定の実施を決めた。弁護側が精神鑑定の実施を請求していた。期間や理由は明らかにしていない。

 植松被告は昨年2月に起訴される前にも検察側による精神鑑定を受けており、その際は横浜地検に完全責任能力があると判断された。被告は殺傷行為そのものはおおむね認めており、再鑑定の結果によって、公判で被告の刑事責任能力がどの程度、争点となるか決まりそうだ。裁判員法では、結果の報告まで時間がかかる場合、公判前の手続きで鑑定の実施を決めることができると定めている。

 地裁は第1回の公判前整理手続きを昨年9月に実施。その後、検察、弁護側との間で3回の打ち合わせを行っている。検察側はこれまで631点の証拠を請求し、弁護側は予定する主張内容を記載した書面などを提出している。公判期日は未定。

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