マシソンが巨人残留の舞台裏語る 「これがプロ生活の最後の2年になる」

カナダ代表でもプレーしてきたマシソン【写真:Getty Images】

マシソンが地元メディアに巨人残留の舞台裏語る「荷造りはすべて済んでいた」

 今季、巨人で7年目のシーズンを迎えるスコット・マシソン投手がプロ選手としての引き際と2020年東京五輪への思いについて地元メディアに語った。野球専門メディア「カナディアン・ベースボール・ネットワーク」が伝えている。

 カナダ出身の右腕は2006年にフィリーズでメジャーデビュー。その後、負傷にも苦しみメジャーでは計3シーズンのプレーにとどまったものの、2011年オフに契約した巨人で飛躍を遂げた。ここまで救援の柱として活躍し、6シーズンで359登板、25勝24敗、45セーブ、152ホールド、防御率2.30をマーク。最優秀中継ぎ投手のタイトルも2度獲得した。

 そんな右腕はこのほどカナダの地元メディアで今オフに巨人と2年契約に至った経緯に言及。記事では日本での活躍を踏まえて「このような経歴をもってして、なぜメジャーのブルペンで彼は投げないのだろうか?」との疑問を投げかけており、そこでマシソンはオフに複数の米球団からオファーがあったことを明かしている。

 33歳の右腕は記事の中で「2017シーズン終了後に、戻る準備はできていたんだ。メジャー復帰するために複数球団からオファーを受けていて、(オフシーズンに)日本を後にした時、荷造りはすべて済んでいた。日本には何も残してこなかったんだ。荷物を全て(日本から)持ち帰ってきたのはその時が初めてだったんだ。なぜなら、ジャイアンツは再建中のチームだと思ったからね」と語っている。

複数球団と交渉の末に巨人残留を決断、引き際にも言及、最終目標は「五輪」

 そして複数の球団と交渉した結果、条件面も踏まえて巨人残留を決断したというマシソン。「ジャイアンツは最終的に自分と2年契約するに至ったんだ」と振り返りつつ、「これが自分のプロ生活の最後の2年になるはずだ。日本では8年間プレーすることになって、それで終わりになるね」とプロ選手としての引き際についても言及している。

 一方、2年契約が満了となる2019年の翌年には東京五輪に出場する夢もあるという。これまでカナダ代表としてWBC出場も経験しているマシソンは「オリンピックは自分の最終目標だね。日本で、カナダ代表のためにプレーして終えることができれば最高だね」と語ったという。

 2020年の五輪を迎える際には36歳となっているマシソン。今後の2年も巨人で存在感を放ち、自身の中で「最終目標」と描く舞台で有終の美を飾ることができるか。その活躍が期待される。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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