17年度「省エネ大賞」、JFEエンジと東邦ガス 最高位「経済産業大臣賞」を受賞

 JFEエンジニアリング(社長・大下元氏)は23日、2017年度「省エネ大賞」の省エネ事例部門で最高位の「経済産業大臣賞」を受賞したと発表した。東邦ガスと共同実施した「知多緑浜工場へのBOG直接再液化設備の導入による省エネルギーの取り組み」が高く評価された。

 受賞理由は日本初の直接混合型の再液化設備の開発・導入により、LNGタンク内部から発生するBOG処理時の大幅なエネルギー削減を実現したことによる。従来、BOG処理には高圧仕様の圧縮機を使用していたが、その電力消費量はLNG基地全体の約3分の1を占めていた。

 そこで、BOGを液化してポンプで昇圧する方式が気体のまま圧縮機で昇圧する方式に比べ大幅に電力消費量を削減できるため、払出LNGの冷熱を利用してBOGを再液化してからポンプ昇圧するシステムの導入検討を図った。

 導入に際しては開発中だった液体と期待を直接混合する装置を再液化設備として採用、実機化に成功した。削減量は1年間の運用実績で従来方式比42%減となる年間約2200kl(原油換算)に及ぶ。

 「省エネ大賞」は国全体の省エネ意識の拡大、省エネ製品の普及などによる省エネ型社会の構築に寄与することを目的に、優れた省エネの取り組みや省エネ性を有する製品、ビジネスモデルを表彰する。主催は省エネルギーセンター。

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