茅ヶ崎市内待機児童116人に 前年比削減数は県内最多 茅ヶ崎市

 神奈川県が2017年10月1日時点の保育所待機児童数をまとめ、このほど発表した。県全体の待機児童数は4411人と前年同時期と比較して2405人の増加となった。茅ヶ崎市内の待機児童数は116人で前年同時期から44人減少。県内他地域と比較し、前年比削減数は県内最多となった。

 都市部を中心に課題となっている待機児童対策。茅ヶ崎市は、2018年4月の待機児童ゼロを目標に掲げ、15年3月に「茅ヶ崎市子ども・子育て支援事業計画」を策定した。しかし15年4月から2年連続で県内最多の待機児童数を記録したことを受け、16年10月に新たな対策計画を打ち出した。待機児童数に限らず、入園できていない児童の全体数である保留児童など、根本的な保育問題改善や質の向上にも取り組み、今年度4月1日時点の待機児童は18人にまで減少した。

 県全体に限らず、茅ヶ崎市でも年々保育園の利用希望者は増加し続けている。その中でも待機児童数・保留児童数が減少している理由を、市保育課は、待機児童の8割を占める0〜3歳児への特化対策に加えて、「保育コンシェルジュ」の活用を挙げる。保育コンシェルジュは16年10月に導入された市独自の取り組みで、保育施設や制度を紹介する役割を持つ。1カ月に100件ほどの相談があり、同課は「保育の情報は目まぐるしく変わる。保護者の方の御用聞きとして、保育園探し、いわゆる”保活”に一役買っているのでは」と話す。

4月1日に定員186人拡大

 茅ヶ崎市の今年度初めの受け入れ人数枠は3618人。同課は「少子化とも言われているが、当市では新築マンションなど転入者も増加しており、今後も受け入れ枠の拡大が必要」として、保育園などの各事業者らと定員増に向け調整を進めてきた。これにより今年4月1日には定員が186人拡大される。

 新設する小規模保育事業は「(仮称)MIRATZ湘南辻堂保育園」(菱沼)で定員は0〜2歳児まで19人を予定。既存の認可保育所「湘南アイルド茅ヶ崎保育園」(新栄町)は定員を拡大する。

 また、既存の小規模保育事業「ピノキオ幼児舎茅ヶ崎園」(東海岸南)、「ひよこ保育園」(新栄町)が定員を拡大し認可保育所に移行。私立幼稚園の「聖鳩幼稚園」(東海岸北)、「湘南やまゆり幼稚園」(円蔵)、「湘南やまゆり第二幼稚園」(円蔵)、「湘南マドカ幼稚園」(円蔵)が認定こども園(幼稚園型)に移行する。

 現在市保育課では2月9日(金)まで、来年度の認可保育所等4月入園の2次受付を行っている。同課は「子育てしやすい地域を目指し、今後も市全体で対策に当たりたい」と話した。

 問い合わせは同課【電話】0467・82・1111へ。

© 株式会社タウンニュース社