みなさんこんにちは。池田愛恵里です。
2018年は、セレッソ大阪を応援している者としては、この上ない新年の幕開けでしたね。
元日に行われた天皇杯決勝で横浜F・マリノスに勝利し、見事優勝!最高のスタートを切りました!!
そして、これでルヴァンカップと合わせての二冠達成。
J2から昇格して1年目のシーズンが、これほどまで充実したシーズンになるとは…私は想像もしていませんでした。
セレッソがオフだったこの期間中は、逆転勝利した準決勝や決勝戦の2試合など、個人的に思い入れがある試合を観ては、余韻にたっぷりと浸りながら過ごしていました(笑)
しかし、いつまでもこのままではダメです!
たくさんの素晴らしい景色をみせてくれた2017シーズンから頭を切り替えないといけません!
今シーズンはACLを戦うセレッソですが、およそ2週間という短いオフを終えて、既にチームは動き出しています。
さて、新年初のコラムですが、今回は「2018シーズンのセレッソに期待していること」を書いていきたいと思います。
久しぶりのACL
まず私が楽しみにしているのはアジアナンバーワンを決めるACL。
セレッソがその舞台で一体どんな戦いを見せてくれるのかという点です。
天皇杯を優勝したことでグループステージから参戦することになり、Jリーグ開幕より一足早く2月14日に初戦を迎えます。
さて、セレッソサポーターの方がACLと聞いて思い出すのは、今から4年前の2014シーズンのことではないでしょうか。
リーグ戦だけではなくアジアとも戦うクラブを私も観ていましたが、「日程的に過酷だな…」というのが当時の正直な感想でした。
試合数が増えるだけではなく、ACLの場合は当然アウェイゲームも海外。海外遠征を挟みながらのシーズンは負担も大きいはずでしょう。
実際、天皇杯決勝の終了後、選手たちにインタビューをした際に今シーズン(2018シーズン)の話を伺ってみると、ほとんどの選手が「大変だと思うけれども…」という言葉を口にしていました。
日程的にハードになることは避けられないため、そのような感想を持つのは当然でしょう。
ですが、不安を口にした後に続いたのは「楽しみ」という言葉やキラキラした表情であり、私にはそのポジティブな印象のほうが強く、また選手たちを頼もしく感じたことを今でも覚えています。
自信を持ってアジアに挑む
快進撃をみせた2017年でしたが、振り返ってみると、決して楽なシーズンではありませんでした。
日本代表と合わせて過密スケジュールで戦った選手、ケガに何度も悩まされた選手、出場機会になかなか恵まれなかった選手、自分が理想とするプレーと求められる役割の間で苦心した選手…セレッソにいる一人一人が、様々な状況の中で気持ちを強く持っていました。
そして、結果が実った理由も、その選手たちがチームのために戦い続けたからであり、その良い流れが、ACLを戦う自信にも繋がっているのではないかと私は考えています。
さらに、昨シーズンは、選手たちから「自分たちもACLを戦いたい」という声が何度も聞かれました。
「アジア相手に僕たちセレッソがどれくらい戦えるのか、やってみたい」
昨シーズンのACLでの浦和レッズの戦いぶりを観た後、清武弘嗣選手が話してくれたのも強い渇望でした。
だからこそ、「きっと、ACLの舞台で、2014年とはまた違った戦いを見せてくれる」と私は信じています。
タイトルホルダーとしての新たな戦い
続いて、楽しみにしている二つ目ですが、それは「二冠クラブ」となったことでの変化。
クラブが一つ上のステージに上がったことにより、どのような“強いセレッソ”を見せてくれるのかというところです。
2017シーズンが始まる時、キャプテンである柿谷曜一朗選手は言いました。
「この1年で、良い土台を作っていきたい」
その言葉には、ユース時代からこのクラブを見てきた選手として、またキャプテンとして「セレッソをより強いクラブにする」という、一種の“覚悟”のようなものが滲み出ていました。
そして、今その言葉を思い返してみると、柿谷選手が感じていたその気持ちは、他の選手たちも同様に持っていたのだと感じます。
現に昨年の1年間は、どんなに良い結果が続いても、選手の表情、練習の雰囲気は緩みを見せることがほとんどありませんでした。
それは、もちろん、90分間の試合の中でも同様で、強い“覚悟”を胸に選手たちが戦っているように感じ取れました。
今までのセレッソの歴史を振り返ると、私が応援している過去5年間だけ見ても「ジェットコースター」のように良い時期と苦しい時期を過ごしてきたように思います。
そういった経験を経て「常に上位であり続けられるクラブを目指す」という思いで、2017年を戦った選手が多くいたのではないでしょうか。
昨季を常勝軍団への礎にするために
選手は必死に走り続け、サポーターは全力で声を出し続け、全員の力で悲願を達成したセレッソ。
これまでは技術的な長所が目に行きがちでしたが、今はそれだけではなく、そこに強い一体感が加わっています。
「これは常勝軍団になる一歩。自信にしていいと思う。ただ、調子にノッたら危ないのがセレッソ。良い意味でも悪い意味でもね」
昨シーズンからセレッソに加入した水沼宏太選手からは、天皇杯決勝後、笑顔の中にも次のシーズンに向けての引き締まった気持ちが見えていました。
たしかに、セレッソには良くも悪くも調子に大きく左右される“クセ”があったかもしれません。
ですが、選手自身がこれまで抱えてきたその課題を熟知しているのであれば、もうこれは期待せざるを得ないのではないでしょうか。
今年は、ただ調子にノっているのではなく、“良い意味で”ノッているセレッソが見られるはず。
「好成績の翌年は苦戦する」というジンクスもありますが、そんな嫌な説も跳ね除けてしまうでしょう。
「二冠を獲り、しっかりとした土台を作った後、常勝軍団への道が始まりました」と、来年のこの時期に振り返られたら最高ですね!