高校野球連載 松坂大輔(上) まだまだ辞められない みんなが待っている

 やっと会えた「平成の怪物」は、優しい笑顔を浮かべていた。

 23日にナゴヤ球場で行われた会見には100人を超える報道陣が詰めかけた。「あの夏」から、20年が経とうとしている。「僕がプロに入った時に、20年目の選手は相当なおじさん。続けたくても続けられない選手もいる。この場を与えてもらって感謝している」 松坂世代ー。

 日大藤沢時代から何度も投げ合いを演じてきた館山昌平さん(ヤクルト)ら多くの名選手が、そう呼ばれることをある意味で誇りにしている。

 「みんなが『待っている、信じている』と言ってくれた。まだまだ辞められない。また同じグラウンドに立って、言葉を交わせたらいい」     ◇ 高校野球の夏の甲子園が今年、100回大会を迎える。全国屈指の激戦区・神奈川のスター達を訪ね、その魅力をさぐる100回連載。1月のラストを飾るのは松坂大輔さん(横浜)。

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