厚板溶断の新世日本金属、切板管理の新システム導入

「QRコード」活用し品質管理強化

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 中部地区有力厚板溶断業者の新世日本金属(本社・岐阜市、社長・森託也氏)は、切板加工品の品質精度、生産性向上などQCD強化をさらに追求する。その一環として、QRコードを活用した切板加工管理システムの運用をこのほどスタートさせた。将来的には端材とミルシートのヒモ付け管理など、総合的なトレーサビリティー(追跡可能な加工管理)の構築で、品質管理体制を強化する。また、新鋭プレスブレーキ(ベンダーマシン)を増設し、複雑な曲げ加工、即納要求など多様化する需要家ニーズへの対応力を高めた。

プレス増設、二次加工能力も拡充

 鉄骨ファブをはじめ土木・橋梁、産機、プラント設備、航空機用治具向けなど幅広い分野のユーザーに、薄板から板厚200ミリまで極厚板の溶断加工を手掛ける同社では、最近ユーザーよりトレーサビリティーに基づいた品質保証が要求されるケースが増加している。こうしたニーズは今後もさらに高まりそうで、品質保証体制の強化による切板加工品の競争力アップを狙い、新管理システムの導入に踏み切った。

 新管理システムは、板厚、数量などを明記した切板指示書と母材に、メーカー、板厚、規格などの情報を記録したQRコードを貼付。加工の際に双方のQRコードを読み取ることで、切板指示書と母材情報を合致させ、母材の取り違えを防止。一連の加工プロセスをデータベースで管理し、ミルシートとともに切板を納品する。新システムでは現場(納品先)ごとに、どの母材が使用されたのかも把握できる。

 母材は端板になってもその都度、使用履歴を記録する。ステンシルが母材に残らない場合は、加工前の原板と加工後の母材を画像で記録するとともに、母材と切断加工品に割符となる記号を書く。ユーザーがネット上のクラウドを通じて母材の画像を照会できるトレーサビリティーサービスを提供する予定だ。

 また、同社では小物や箱型加工など、二次加工対応力を引き上げるため、昨秋新鋭プレスブレーキ(コマツ産機製PVS8525)1基を導入し、3基体制とした。新鋭機は分割タイプの金型の採用により、母材の幅に合わせた加工が容易に行えるほか、複雑な曲げ加工にも対応がしやすい。NC制御により曲げ角度の設定に伴う金型の段取り時間を低減できるなど二次加工の効率化も進めた。