シュモルツ・ビッケンバッハ、仏・アスコメタルを買収

 スイスを本拠とする大手ステンレス・特殊鋼メーカー、シュモルツ・ビッケンバッハ(本社・ルツェルン)は29日、フランスの特殊鋼メーカー、アスコメタルを2月1日付で買収すると発表した。

 アスコメタルは業績不振で昨年11月に裁判所の管理下に入り、シュモルツ・ビッケンバッハのほか英国のリバティ・ハウスなどを傘下とするGFGアライアンス、スペインのシデノールの3社がそれぞれ買収を提案。裁判所が雇用や投資面などからシュモルツ・ビッケンバッハの案を29日付で選定した。

 アスコメタルは2017年12月期の売上高が4億4千万ユーロ、鋼材販売量は47万9千トン(いずれも見込み)。神戸製鋼所からは技術協力を受けており、高級品の特殊鋼棒線で欧州では一定のプレゼンスがある。

 アスコメタルの主要生産拠点はアゴンダンジュとフォス・シュル・メール、ダンケルクの仏3カ所にあり、シュモルツ・ビッケンバッハは相乗効果の発揮を通じて稼働率を引き上げる計画だ。

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