松本幸雄が考えるサイズ狙いの心得【'17年50UP×60尾以上釣った男のでかバス量産理論】

バスのみならず、ナマズ、トラウト、ライギョ、そしてソルトウォーターまで、ゲームフィッシング全般に造詣が深い松本幸雄さん。2017年(実質6ヵ月強)にバスを本気で追いかけた結果、彼が手にした50アップは60尾以上!! うち関東で40尾超!! なぜ松本さんはこれほどまでに"でかバス"を量産できるのか? その核心部分に迫った!!

アベレージサイズを上げよ。そのためには“ずらせ!!”

「自己記録を更新するために必要なことは何か?」この質問を松本幸雄さんにぶつけたところ、まず最初に返ってきたのが、

「アベレージサイズを上げていくこと、ですね」

でかいバスを釣る人はアベレージサイズを釣るのも上手い!! 「ちょっと小さいのも狙ってみましょうか」と言ってディープの障害物をフルメタルソニック7グラム(フラッシュユニオン)のリフト&フォールでチェック。あっという間に2尾キャッチした。

自分が普段釣っているサイズが20~30センチであるなら、30~40センチを目指す。では、そのためにアングラー側は何をすべきか? 具体的な方法は挙げるとキリがないが、それをひと言でまとめると…、

ちょっとでいいから"ずらせ!!"です。今やっていることから大きくは変えず、何かを残して何かを変えてみる。そうやってちょっとずつでいいから釣れる魚のアベレージを上げて、45センチを超えてくれば“50センチちょいまでの魚”なら釣れると思うんです。

その、ずらす要素、変える要素の中で一番簡単なのは"時間"。釣れども釣れども20〜30センチという場所を、時間をずらして狙ってみる。これは以前、野池でよく経験したことなんですが、7〜8時は釣れるけれど40センチまで、それが一旦8〜9時に釣れなくなって、10時を過ぎると40後半が釣れるというケースが多々あった」

自分なりに仮設を立てて、こうじゃないかなと試すことが、でかい魚を釣るだけでなく、上手くなるためにとても大切なことなのだ。

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でかいルアー(パワーのあるルアー)を使うなら、ごまかしが利くタイミングを狙え!!

「僕自身は、ルアーの見た目がエサに似ている必要はないと思ってます。だからといって、でかいルアーを“エサだと思わせて食わせる”のは相当難しい。だっていかにもニセモノくさいじゃないですか(笑)」と松本さん。

「でかいルアー(パワーのあるルアー)は、たしかにでかいバスを選んで釣ることができるが、いつでもどこでも有効なわけではない。ただ、それとは別にあきらかに"だましやすいタイミング"というのは存在します。雨が降っているとき、風が吹いているとき、強い流れが生じているとき、あと普段より濁っているとき。そういう状況であれば、ごまかしが利くので間違いなく確率は上がります」

松本さんのでかバス狙いに欠かせないジャンルのひとつがトップ(ノイジー系)。多用するのはNZクローラー(左/デプス)とプップ(右/ロデオクラフト)である。いずれも余計なことをせず、スローに巻くのがカギだと言う。
昨年10月、台風後の濁りが入った雨の日にNZクローラーでキャッチした57センチ!! 当日はこのほかに56、50、49.8、49、45センチも手にしたとのこと!!(驚)

でかいルアーやパワーのあるルアーが本来持っている力を最大限発揮するためには、どこでどう使うかだけでなく、気象や状況変化というプラスαの要素が必要となるのだ。

※この記事の内容は『ルアーマガジン2018年◯月号』掲載記事を基に再構成したものです。

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