【MLB】大谷翔平、渡米前の一問一答全文「パスポートと野球道具と気持ちがあれば」

渡米前のセレモニーに出席したエンゼルス・大谷翔平【写真:荒川祐史】

渡米前にセレモニー出席、現在の感情は「楽しみだなというのが一番」

 日本ハムからポスティングシステム(入札制度)でエンゼルスに移籍した大谷翔平投手が1日、渡米前に成田空港の出発ロビーでのセレモニーに出席した。JALとサポート契約を締結した二刀流右腕は、「一番野球が上手い選手になりたい」とあらためて宣言。渡米前夜の“悪夢”から、日本ハムのドラ1清宮幸太郎内野手、平昌五輪の注目選手まで、あらゆることについて語った。

 以下はセレモニーでの質疑応答の一問一答。

――いよいよ出発。

「とてもワクワクしてますし、本当に(JALに)サポートいただけることに嬉しく感じています」

――JALとサポート契約。機内ではどう過ごす?

「せっかくなんですけども、寝ないといけないので。半分は寝てると思うんですけど、楽しんでいきたいと思っています」

――2月1日に球場にいないことで違和感は?

「ちょっと遅いかなという感じはしますけど、焦ることもなく、いつも通りやれてきているののかなと思っているので、普段通りできればいいじゃないかと思っています」

――現時点で一番強い感情は?

「楽しみだなというのが一番かなと思います。不安も多少ありますけど、行ってみないと分からないことがたくさんあるのかなと思っているので、まずはしっかり自分のできることを1つずつやっていきたいなと思っています」

前夜は「ライトゴロでアウトになる夢を見ました(笑)」

――日本を離れることで感傷的には?

「寮なんかも全部荷物もまとめてきたので、そういうところではちょっと寂しいかなという感じはしましたけど、思いの外そんなに感傷的になることもなく、意外とスッキリしています」

――日本で最後の夜は何をして過ごした?

「通訳の方と最後にご飯を食べて、頑張りましょうということで行ってきました」

――寝る前に何か思い出したことは?

「何も思わなかったですね。ぐっすり寝れました」

――見た夢は?

「ありましたね。でも、最近楽しい夢あまり見てないので、ちょっと変な感じはしますけど」

――どんな夢を?

「ライトゴロでアウトになる夢を見ました(笑)」

――応援、激励のメッセージで印象に残っている言葉は?

「自分が野球でお世話になってきている方々は、本当に頑張ってほしいという連絡もいただいたんですけど、やっぱり最高峰に行くということに、もっともっと頑張らないといけないなと思いましたし、教わってきたことを1個1個、上の舞台で発揮したいなという気持ちになったと思います」

――自分がここまで成長できた最大の要因は?

「それはやっぱり今言いましたけど、連絡をもらった方々の指導のおかげかなと思ってます、本当にいいタイミングで素晴らしい人に教えていただけたのかなと思っているので。チームメートとも含めて。それが自分にとってラッキーだったんじゃないかなと思っています」

日本球界の注目選手は…「清宮くんって言ってほしいんですか(笑)」

――海の向こうでも日本ハムのチェックはする?

「そうですね。チェックすると思います」

――日本ハムに限らず、日本球界を盛り上げてほしい選手は?

「清宮くんって言ってほしいんですか(笑)。頑張ってほしいと思います」

――他には?

「素晴らしい選手がたくさんいますし、僕が敵わないような選手もたくさんいるので、そういう方々のプレーはいつどんなところで見てもワクワクすると思います」

――ヤンキースの田中投手が渡米前にアドバイスを明かした。

「行ってみないとわならないのかなと思っていますし、そういう言葉を言っていただけるのはすごく幸せなことだなと思っているので、うまく対応できるように、柔軟にいきたいなと思っています」

――4月にいきなりヤンキースと対戦する。

「まずは僕は試合に出ることが目標なので、チームの主力としてそこに自分が加わわっていけるように、キャンプからしっかり自分をアピールしていきたい」

――今日のネクタイの色は?

「JALの赤じゃないですかね(笑)」

――意識した?

「いや、もう準備されてました(笑)」

――海外でどんなドラマを見せてくれるのか?

「自分は自分のやるべきことをしっかりやって、自分の目指すところに一生懸命頑張っていければいいんじゃないかなと思います。その過程を見ていただいて、何か感じるものがあったと言ってもらえるなら、それはそれで僕にとってうれしいことだと思っているので、まずは自分の夢に(向かって)一歩一歩頑張っていきたいなと思っています」

――ロサンゼルスに行ってからの予定は?

「練習はしますし、まだ私生活の部分でやることがあるので、生活環境を整えてアリゾナに行きたいなと思っています」

――日本人ファンも増える。

「そういう方がもしいるなら、すごくうれしいなと思いますし、そういう方にいいプレーを数多く見せられるように頑張りたいなと思っているので、ぜひJALでお越しいただけたら」

――現時点での理想像は?

「難しいですけど、一番野球が上手い選手になりたいなと思って小さい頃から頑張っていますし、今も変わらないので、そのシンプルな目標に向かって一日一日頑張っていきたい」

――日本から必ず持っていこうと決めているものは?

「特にないですね。最小限で今日も来たつもりなので。パスポートと野球道具と気持ちがあれば何でもできると思って行きたい」

――大好きな日本のスイーツは向こうにはない。

「探していきたいなと思っています」

――来週から平昌五輪。注目している選手は?

「同級生の高木美帆選手は北海道ですし、応援しています。高木選手に限らず、素晴らしい選手を見るというのは、どの競技でも楽しいと思っているので、楽しみにしています」

(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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