金属行人(2月2日付)

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 あすは節分。週末とあって、家族そろって豆をまく鉄鋼・非鉄金属関係者も多いだろう。翌日は二十四節気の一つ、立春。今年の東京都心は氷点下の最低気温が続き、交通が混乱するほどの雪が舞い積もる。なかなか暦通りに時間の流れを体感しにくいのが率直なところだ▼2月3日のこの伝統行事、「鬼は外、福は内」とは幼い頃から耳慣れた掛け声だが、そもそも季節の変わり目には厄が入りやすいとされ、邪気を追い払い、福や運を招き入れるために始まったのが諸説あるうちの有力な起源の一つだとか。鬼にも善しあしがあるそうで、地域によって異なる風習の多様性をうかがわせる▼「福を巻き込む」との意味合いから、恵方を向きながら頬張ると縁起が良いとされている太巻を頬張る、大阪を中心としたかつての地域限定の食べ物も今や全国区。SNS映えに主眼を置き、表面に金箔を散らす商品が出回るなど時流を映す風物詩として名をとどろかせる▼その形状から、鬼が置き忘れる「金棒」に見立てたとの言い伝えや豆を入れる枡の上部に「鉄」を施す工芸品など、古今で「金ヘン」との縁があるらしい。豆に通じる「魔滅(まめ)」にあやかり、公私とも無病息災で乗り切りたい。