【JFEコンテイナー・研究開発施設「CSラボ」の取り組み(上)】グループ各社と連携

技術面の優位性確保最適容器を提案

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 JFEコンテイナー(社長・小野定男氏)は、鋼製ドラム缶の生産拠点、千葉工場(千葉市中央区)で品質管理や技術研究、商品開発の基幹施設「CSラボ」を運営する。2003年伊丹工場(当時)に開設後、07年から現在地に機能を全面移管。一貫して業界トップクラスの分析・測定装置を備え、商品の品質・性能の検証をはじめ、内容物の試験、最適容器の提案に対応する。(中野 裕介)

 CSラボは広さが約460平方メートルで、千葉工場に併設。物性調査、試験片加工、データ解析、塗膜耐性試験、促進試験、塗装―の6室で構成する。昨年7月の組織改正で発足した技術・生産本部(本部長・木原幹人取締役)が管掌し、日本と中国の全工場における「品質のベース」(同社)を担う。品質管理や顧客対応、新商品開発などを担当する技術部の5人が組織横断的に運営し、「(関係部署のおける)技術の検討をけん引する」(同)専門家集団だ。

 5人はラボに配置するすべての分析・測定機器を使いこなす。現場では機器の自動化と並行して熟練の社員が業務を通して若手を指導。「多能工化」で切れ目のない技能伝承に努める。

 「CS」は「コンテイナー・ソリューション」「カスタマー・サービス」「カスタマー・サティスファクション」を指す英字表記を略したもの。金属加工(プレス・成形・溶接・切削)や防食・耐食(表面処理・塗装)、材料評価(鋼材や塗膜の物性、耐薬品性)、固有技術(巻締め加工・耐内容物性評価)といったドラム缶の製造を通じて培う技術やノウハウを踏まえ、「品質・性能の検証」「最適容器の提案」「新商品の研究開発」に当たる。

 CSラボは、JFEスチール東日本製鉄所・千葉地区の一角に立地する。ドラム缶の特性に精通する専門家たちが、顧客の求める容器のタイプや容量、内面塗装などといった仕様に基づく最適な商品の提案に至る各種プロセスに従事。JFEグループがもつ各分野のエキスパートとタイアップして諸課題の解決に臨み、総力を結集して技術面での優位性を確保する。

 CSラボのメンバーたちは、高品質な製品供給を通じて積み重ねてきた鉄鋼素材をめぐる豊富な知見や最先端技術を保有するJFEスチールの本社や製鉄所の関係部署をはじめ、同じ地区内のスチール研究所やJFEテクノリサーチ(機能材料ソリューション本部・分析ソリューション本部など)と往来を重ねる。

 さまざまな連携が実を結ぶ中、CSラボが製品缶やサンプルの評価試験に使う機器に主眼を置くのに対し、JFEテクノリサーチが高度で特殊な分析や測定を実施するのはその一例。テクノリサーチを通じてビジュアル的な検証が可能になり、開発にかかる時間の大幅な短縮を実現。測定の頻度や設備の維持管理などで機能を分担し、多彩な市場ニーズにも対応できる研究・開発体制を構築する。