中日・森監督、初ブルペンの松坂に「満足いくボール」 打撃面でも好影響期待

中日・森繁和監督【写真:荒川祐史】

初のブルペンはセットポジションで21球、ワインドアップで11球

 中日の森繁和監督が、初のブルペン投球を行った松坂大輔投手に納得の表情だった。沖縄キャンプ2日目となった2日、初日にはブルペン入りしなかった右腕が、この日は投手陣の先陣を切ってブルペンに。まず慣らしで9球を投じると、捕手を立たせたままの立ち投げで、セットポジションで21球。さらにワインドアップで11球を投げた。

 ストレートだけでなく、フォーム確認のためのカーブも交えながら投げ、糸を引くような力強いボールも。森監督は杉下茂臨時コーチとともに松坂の投球を見守り「今日見たボールあのままだよ、名古屋で見たボールは。投げてくれるものがあったというのが、オレにとっても、球団にとってもいいこと。満足いくボールは投げたと思うよ」と、この日の投球を評した。

 右腕はランニングメニュー終了後に、室内練習場でマシン打撃を行い、約100スイング、ボールを打ち返した。自身初めてとなる、投手が打席に立つセ・リーグでのプレー。横浜高校時代は4番を務め、プロでも本塁打を放っている打力には指揮官も期待しており、「言ったじゃん、バッティングで獲ったって」と笑わせつつ、「1点、2点負けていても、1打席でもしかしたら負けを消すかもしれないし、勝ちになる可能性も、ピッチャーが打てば、ある」。

 さらには「打たすって言ったら、バット持って室内に行くっていうことを、他の連中がどう思うか。そんなこと見たやついないからね。この時期に打ったら詰まるからピッチングに(影響する)という考え方の人もいるかも分からんけど、やつはそんなアレではない。詰まっちゃいけないように、今から先にやるんだという気持ちもあるんだろうし」と、他の投手陣に及ぼす影響にも言及した。

 昨季24試合に先発し、40打数無安打だった大野雄大投手も引き合いに出し、「1シーズン投げて1本も打たなかたったやつが7勝、8勝。2本、3本打って1勝する可能性があるのであれば、とバッティング練習もバント練習もやらせている。結果が出ないのであれば、出るようにしないといけないよな、個人的に」と話した指揮官。「メーン球場で打たすよ、これから。大野と松坂2人で打たせればいいんだろ? 左と右で。お客さんが喜ぶ喜ばないじゃなくて、大野がどう思ってくれるかによって変わるだろうし」と語っていた。

(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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