神童レナト・サンシェズはなぜ「壊れた」のか?前監督の説明が興味深い

『ESPN』は3日、「スウォンジー・シティのポール・クレメント前監督は、レナト・サンシェズの状況について語った」と報じた。

若くしてベンフィカで大ブレイクし、2016年春に3500万ユーロ(およそ47.9億円)+ボーナス最大4500万ユーロ(およそ61.6億円)というとんでもない額でバイエルンへ移籍したレナト・サンシェズ。

その後行われたEURO2016でも、18歳ながらポルトガルを優勝に導く活躍を見せ、「神童」と高く評価された。

ところが、ドイツに渡ってからはなかなか出場機会を与えられず、今季はスウォンジー・シティにローン移籍。そしてプレミアでも苦戦し、ほとんど活躍できていない。

わずか1年半で、あの神童はどうなってしまったのか?昨年までスウォンジーを率いていたポール・クレメント氏は、思った以上に壊れていたと語ったとのこと。

ポール・クレメント 「レナト・サンシェズを獲得できるのは大きな政変だったと思うよ。あのようなレベルの選手をね。彼がEURO2016でやったことを考えれば。

時間がかかることはわかっていたよ。バイエルンでの状況を見れば、彼はほとんどプレーできていなかった。

フィジカルコンディションは落ちていた。自信も失われていた。

バイエルンに電話した時、ルンメニゲ会長は言った。『他に10クラブから誘いがある』とね。

数週間後、私はカルロ・アンチェロッティに電話をして聞いた。『誰かこちらに選手をくれないか』と。

冗談めかして、彼は『レナト・サンシェズだ』と言った」

ポール・クレメント 「バイエルンは彼のことを本当にサポートしていた。試合に出られるクラブに行かせようとしていた。

そして、彼に必要なだけのケアをしてくれるコーチの下へと行かせようとしていたんだ。

レナト・サンシェズは当初スウォンジーは前向きではなかったようだ。彼はマンチェスター・ユナイテッドやチェルシー、PSGに行くつもりだった。

しかし、バイエルンが伝えたという。『君がそこに行っても同じ状況だ。プレーできない』と。

ここに彼が来たときに気づいた。レナト・サンシェズは、私の予想よりもはるかに壊れていた。本当に悲しかった。

練習では、プレッシャーがなければ本当に最高の選手なんだ。誰もできないことが出来る。

パワーがあるし、どんな相手でも置き去りにする。シュートを放てる。

しかし試合に入ると、彼が下す選択は45ヤード(41メートル)からシュートを撃ったり、それらのミスを続けたりするように見える。

彼は野心を持っている。皆の評価が間違っていることを証明してやろうと。

そして、彼は愚かな選択をしてしまう悪いサイクルに入り込んでしまったのだ。

他の選手は言う。『彼はこのようなプレーばかりだ。使わないでくれ』と。そうなれば、もう使うのは難しくなってしまうよ」

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