アルミ鋳造の「JMC」、長野の新鋳造工場本稼働

車部品の試作ニーズ捕捉

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 3Dプリンターや砂型鋳造による試作品製造などを手掛けるJMC(本社・横浜市港北区、CEO・渡邊大知氏)はこのほど、アルミなどの鋳造拠点であるコンセプトセンター(長野県飯田市)の第5期棟が稼働を開始したと発表した。引き合いが旺盛な自動車部品などの試作品の受注対応力を強化する。新工場の完工に合わせて鋳造工程の大部分を移設するほか、定量的な生産管理システムを導入し大幅な生産能力の向上を目指す。

 1月に本格稼働したコンセプトセンター第5期棟(鋳造工場)は敷地面積約4100平方メートル、延べ床面積約1400平方メートルを持つ工場で、JMCは総額6億円を投じた。アルミやマグネシウム部品の製造に必要な砂型造形ミキサー1基と溶解炉1基、仕上げのための周辺設備を導入した。さらに3月までに、マイクロフォーカスCT「phoenix v-tome-x m」(GEセンシング&インスペクション・テクノロジーズ製)の設置も計画しており、鋳造後すぐに形状測定や内部品質の検査を行うことで品質改善速度の向上や不良率の低減につなげる。また、すでに導入済みの発光分光分析装置(PDA―7010)による合金成分の検査や、精密万能試験機(オートグラフAG―50kNX)による強度測定と合わせて、品質管理体制の強化を図る方針だ。

 今回の投資により、コンセプトセンターは溶解炉6ライン体制になる。新ラインの設置により、同社がターゲットとしている自動車部品などの試作品ニーズへの受注対応力が向上する。また、新工場の建設によりさらに溶解炉を7ライン増設することが可能で、将来的な能力増強も視野に入れている。

 このほか第5期棟には、全館自動空調設備と本社からの作業環境管理を可能とする設備を導入した。これにより温度や湿度などの環境に影響を受けていた鋳造工程の標準化が進み、品質管理と稼働効率の向上が見込まれる。また鋳造現場の環境改善も実現する。